今年3月に、「3針モデルと比べると残価率が優秀」となっていたオーヴァーシーズのクロノグラフモデル5500V/110A-B148。
これは、2016年登場の第3世代オーヴァーシーズで、現行モデルといったキャラクターを持つ一方、厳密には「現行ではない」といった存在であります。
オーヴァーシーズの現行モデルは、3針、クロノグラフともにマイナーチェンジされ、クロノグラフの現行型番は5520Vとなっています。
ですから、3針にしてもクロノグラフにしても、4520Vや5520Vのようが高く、4500Vと5500Vは現行品よりも100万円安といったことも珍しくありません。
特に青文字盤クロノグラフ5520V(現行)と5500Vの相場差は激しく、現在約144万円の差が開いているといえます。
こういった差になっている1つの原因が、5500V/110A-B148が3月から現在までにかけて下落傾向となっていることだと思います。
冒頭でもお伝えしたように、3月時点で5500V/110A-B148は3針と比べると弱いといった感覚だったわけですが、そこから現在までにかけて52万円もの値下がりといった状態になっているのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2025年3月 の安値 |
2025年6月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ヴァシュロンコンスタンタン
オーヴァーシーズ 5500V/110A-B148 |
中古 | 0年 3ヶ月 |
¥4,208,000 | ¥3,685,000 | -523,000 | 87.57% |
そういったことからなのか、青文字盤クロノグラフは、5520Vと5500Vとの相場差が約144万円もあるといった状態になっているのでしょう。
ちなみに現在、現行の5520V/210A-B148は約512万円がボトム価格。それに対して、この5500V/110A-B148は約368万円であります。
現行の5520も、1つ前の5500もかなり似た見た目ですが、“現行か否か”といった違いで140万円以上の相場差がついているのは凄まじいといえます。
そういった意味で筆者としては、360万円台といった価格で購入可能な1つ前のクロノグラフに対してお得感を感じます。
また、この360万円台といった価格帯は、3針青文字盤とほぼ同じともいえます。
オーヴァーシーズの場合、3針よりもクロノグラフのほうが高値という傾向があり、現行モデルの場合3針(4520V)とクロノグラフ(5520V)との差は約69万円です。
ですから、これまでのクロノグラフに対する印象からすると、3針と同じような価格帯で購入可能となっている今、「青文字盤のオーヴァーシーズ」は検討する価値ある状態だと思います。
さらには、この360万円台という価格は、なんとデイトナ116500LN黒文字盤よりも安価。
「360万円台で第3世代オーヴァーシーズ青文字盤クロノグラフが購入可能」というのは、2022年以降の相場感覚からすると、驚くような状況だといえるでしょう。