カサブランカの人気の理由の1つは四隅が微妙にカーブした文字盤の美しさであったり、フランクミュラーの個性を活かしたシンプルな見た目だからでしょう。
一方このコンキスタドールはカサブランカに対して、派手な要素が多々あります。
例えばケースは二重に見えるデザインだったり、文字盤はギョーシェだったりと、かなり強めな印象。
今の感覚だとウブロのポジションに相当するこの時計は、かつてはその“強さ”が良しとされ、とても人気のモデルでした。
しかし、2010年前後よりコンキスタドールは不人気傾向に。またちょうどその頃よりウブロが流行り始めたのです。
コンキスタドール、かつてはラバーベルトでも新品が70万円近い価格で販売されており、かなり高級という印象があります。
その頃のライバルとしてはヨットマスターロレジウムあたりであり、ちょっと豪華なスポーツという両者のキャラクターは共通しています。
このコンキスタドール、なかなか人気が盛り返さない理由として、ラインナップの把握が難しいという点があります。
例えば、カサブランカなら2852や5850というサイズを見ただけでだいたいどのようなものか想像できますし、文字盤ラインナップも覚えきれる数しか存在していません。
一方このコンキスタドールは短い年月で文字盤が変更。当時としてはそれが売りの1つだったのですが、今となってはモデル特定が難しいということを引き起こしているのです。
かつての価格を考慮して、現在かなり安いと感じるこのコンキスタドール。
特にラバーベルトモデルは、カサブランカとはまた別の良い個性があるため、なかなか興味深いと思います。
そして、今の相場でこそまさに「遊び時計」として気軽に変える1本だと思います。
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