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現在相場考察

2016年とほぼ同等に下落、パシャ38mm W3105155

2025年9月9日更新
カルティエのパシャW3105155について斉藤由貴生が執筆。本記事では2023年4月の安値と2025年9月の安値を比較し現在相場を考察。この2年5ヶ月での変動は10万900円の値下がりだった。

パシャ38mm W3105155についての考察(2025年9月)

2021年頃から中古相場が目立った上昇傾向となったカルティエですが、今年、一部モデルが値下がり傾向となる事態が発生しています。

最初に目立った値下がりとなったのは、パシャ38mmクロノグラフのW31030H3。

2022年11月時点で約54万円という水準に達していたのが、今年5月時点では約43万円に下落していました。

そして今、同じくパシャ38mmのもう1つのクロノグラフが値下がりしている様子。

それが、N950のクロノグラフモデルであるW3105155なのですが、2023年4月時点で約49万円となっていたのが、現在では約39万円といった状態に下がっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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Cartier カルティエ パシャ38 クロノ N950 W3105155 プラチナベゼル メンズ 腕時計

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2023年4月
の安値
2025年9月
の安値
変動額 残価率
カルティエ
パシャ38mm
W3105155
中古 2年
5ヶ月
¥498,000 ¥397,100 -100,900 79.74%

N950は、ベゼル部分がプラチナ素材となっている、パシャ38mmのシリーズ。

3針グリッド、GMT、クロノグラフの3種類が存在しますが、いずれも革ベルトモデルのみとなっています。

2001年頃に登場した際は、パシャ38mmとしては異色の黒文字盤、なおかつインデックスがアプライド仕様といった特別感があり、SSのパシャ38mmよりも高値となっていたといえます。

ただ、近ごろの中古相場を見ると、クロノグラフに関してはN950のほうがSSブレスレットモデルよりも安価。

現在、SSブレスレットのクロノグラフはかろうじて40万円以上(ABランク以上のボトム価格)となっている一方で、このN950は30万円台に下落しています。

なお、このN950のクロノグラフは、2016年5月時点で約40万円だったため、現在水準は“2016年とほぼ同等”といった状態に戻ってしまったといえます。

ちなみに、このN950と見た目が似ているW3107355というモデルがありますが、そちらは現在約47万円といった状態。

このW3107355は、ベゼルがSSかつ文字盤がグレーという内容のため、以前であればN950よりも安価な相場となっていました。

しかしながら、2023年からN950よりも高い相場となっており、2025年現在でもそういった状態が継続。

その結果、W3107355はSS系パシャ38mmクロノグラフの中で最も高値といえる水準となっています。

なお、このW3107355というモデルは2004年のクリスマス限定モデル。以前は、N950の廉価バージョンのような相場となっていた一方で、近頃では「クリスマス限定」ということからなのか、N950よりも高値となっている傾向があります。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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