2021年頃から中古相場が目立った上昇傾向となったカルティエですが、今年、一部モデルが値下がり傾向となる事態が発生しています。
最初に目立った値下がりとなったのは、パシャ38mmクロノグラフのW31030H3。
2022年11月時点で約54万円という水準に達していたのが、今年5月時点では約43万円に下落していました。
そして今、同じくパシャ38mmのもう1つのクロノグラフが値下がりしている様子。
それが、N950のクロノグラフモデルであるW3105155なのですが、2023年4月時点で約49万円となっていたのが、現在では約39万円といった状態に下がっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2023年4月 の安値 |
2025年9月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
|
カルティエ
パシャ38mm W3105155 |
中古 | 2年 5ヶ月 |
¥498,000 | ¥397,100 | -100,900 | 79.74% |
N950は、ベゼル部分がプラチナ素材となっている、パシャ38mmのシリーズ。
3針グリッド、GMT、クロノグラフの3種類が存在しますが、いずれも革ベルトモデルのみとなっています。
2001年頃に登場した際は、パシャ38mmとしては異色の黒文字盤、なおかつインデックスがアプライド仕様といった特別感があり、SSのパシャ38mmよりも高値となっていたといえます。
ただ、近ごろの中古相場を見ると、クロノグラフに関してはN950のほうがSSブレスレットモデルよりも安価。
現在、SSブレスレットのクロノグラフはかろうじて40万円以上(ABランク以上のボトム価格)となっている一方で、このN950は30万円台に下落しています。
なお、このN950のクロノグラフは、2016年5月時点で約40万円だったため、現在水準は“2016年とほぼ同等”といった状態に戻ってしまったといえます。
ちなみに、このN950と見た目が似ているW3107355というモデルがありますが、そちらは現在約47万円といった状態。
このW3107355は、ベゼルがSSかつ文字盤がグレーという内容のため、以前であればN950よりも安価な相場となっていました。
しかしながら、2023年からN950よりも高い相場となっており、2025年現在でもそういった状態が継続。
その結果、W3107355はSS系パシャ38mmクロノグラフの中で最も高値といえる水準となっています。
なお、このW3107355というモデルは2004年のクリスマス限定モデル。以前は、N950の廉価バージョンのような相場となっていた一方で、近頃では「クリスマス限定」ということからなのか、N950よりも高値となっている傾向があります。