2000年代中盤といった時期は、多くの時計が大型化し、ロングセラーモデルにも、新たなシリーズが多数展開されるといった傾向があったといえます。
そういった時期において、レベルソには様々なモデルが出たため、今では全体像が把握しづらくなってしまったといえ、そのようなことが影響してか、一時はあまり値動きしないといった傾向がありました。
しかし今となっては、上昇するレベルソが増えており、2005年代中盤といった時期に出たモデルも決して例外ではありません。
今回は、そのような時期に誕生した「グランドレベルソ976」を取り上げますが、これまで記事ではQ3738470というモデルを追ってきました。
グランドレベルソ976は、ケースサイズが大きく、いかにも2000年代中盤に出たモデルといった印象。
ビッグレベルソの後継といった役割を担っていたようですが、2017年頃の中古相場では、ビッグレベルソと同世代の「レベルソデュオ」相場よりも安価だったといえます。
また、2013年から2019年までにかけて値動きは、14万円の上昇にとどまっており、他のモデルと比べて「あまり伸びていない」といった傾向があったといえます。
そんなQ3738470でありますが、2025年の現在水準はどうなっているかというと、その答えは約104万円。
実に2019年水準に対して2倍近い伸びとなっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年10月 の安値 |
2025年9月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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ジャガールクルト
グランドレベルソ976 Q3738470 |
中古 | 5年 11ヶ月 |
¥538,000 | ¥1,045,000 | 507,000 | 194.24% |
最初にQ3738470を記事で取り上げたのは2017年5月でありますが、その際は約45万円。「高級モデルなのに安い」といえた状態でした。
そして、次に取り上げた2019年10月時点でも約53万円と、そこまで大きく変わらなかった傾向があったといえます。
そのため、筆者はあまりQ3738470の値動きを追わなくなっていたのですが、気づいたら相場が100万円を超えていた状態でした。
2019年頃まで「あまり伸びない」という感覚があったわけで、実際2013年から2019年の約6年間で14万円程度の変動にとどまっていたわけです。
それが2019年からの約6年では、50万円もの変動となったわけで、これまでとは打って変わってQ3738470は「大きく変化した」のであります。