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2017年3月12日更新

王者ではなかったのか、ロレックス『デイトナ』16523

以前よりお伝えしているとおり、ステンレスだとエルプリのほうが高いのに、コンビだとエルプリの方が安いという現象は依然として変わりません。

よって、デイトナの中で最も安いモデルこそ、コンビのエルプリモデルなのです。

ロレックスなのに他社製ムーブメントを使っているというレア感と、さらにそのムーブメントがゼニスエルプリメロという名機であるという点から「エルプリ搭載」というデイトナは価値が高いというイメージがあります。

なのになぜか、エルプリ搭載のコンビモデルは安いのです。

安い原因は見た目なのかというと、そんなことは無さそうです。

エルプリでない116523と似ている“白文字盤+三つ目のフチが金”という文字盤でも100万円以下ということに変わりはないため、16523の文字盤デザインが不人気だから安いということもありません。

ちなみに、同じ見た目の116523は現在110万円以上します。

ですから、なんだかデイトナとしては現在かなりお買い得のように感じます。

そして、このデイトナ、2011年と比べて値上がりした額が約22万円と、デイトナとしては“成績が赤点”といっても良いモデル。

2011年において同じ値段だった116520は、現在この16523より20万円高いですし、16520の白文字盤に関してはこれより40万円程度高いという状況。

ということで、2011年の選択としては不正解だったこのデイトナ16523

しかし、現在としてはその値上がり額の低さゆえにお買い得にも見えるのです。

デイトナを買っておけば基本的に値上がり、というイメージがありますが、この16523に関しては、唯一の地雷的存在とも言えるでしょう。

とはいえ22万円以上値上がりしているわけですから、本来は優秀な存在です。

それでもデイトナというくくりの中では、惜しいのは変わりません。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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