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評価が難しい、ミルガウス1019

この1019、アンティーク人気モデルの代表格であるエクスプローラの101660万円程度まで下落した2010年頃でも180万円以上という額をキープ。

そして、そこから今に至るまで80万円の値上がりをしています。

とはいえ、1019において難しい点が存在。

それは、相場が安定しないという点です。

1019は今のようにロレックス全体の相場が高いときでもたまに2010年と同じ水準で取引されることもあるのです。

しかし、よく見てみると条件が違うということもあり、一概に判断することはできません。

また、この記事の個体のようにロレックスの修理明細書が付いているモノでも、200万円台から500万円台まで存在し、相場の見極めが難しく感じます。

では、この記事の269万8000円という明細書ありの黒文字盤の評価はどうなのかというと、今の相場において相対的に判断した場合、安く感じます。

1019の場合、黒文字盤と銀文字盤が存在しますが、昔から特に人気で高いのが黒文字盤。

ですから黒文字盤かつ、修理証明書付きという「本物証明」がある個体が260万円台というのは安く感じるわけです。

また、安い時期で180万円程度、高い時期で270万円程度というのは、ノーチラスパワーリザーブ3710/1A)と同じです。

人気度や希少度から考えると、ノーチラスの相場と同じというのは分かりやすく、この個体の価格は相場を示すのに適正だと言えるでしょう。

人気も価格も高い1019ですが、意外に相場を見極めるのが困難な腕時計なのです。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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