NASA仕様のスピードマスターは、宇宙空間での仕様を考慮してあえてプラスチック風防を採用しています。
そして、NASA仕様をそのまま裏スケモデルにするとどうなるか、というと裏蓋だけサファイアクリスタルとなるのです。
つまり、表はプラスチック、裏はサファイアクリスタルという違和感のあるモデルとなってしまうわけです。
そのため、オメガは表のガラスもサファイアクリスタルにした裏スケモデルを別に作り、このモデルを生産終了としました。
結果、この3572.50というモデルの数は少なく、なかなか希少性のあるモデルなのです。
2012年との比較で値上がりした額は約13万円ですが、この値上がり額はポピュラーな3570.50と同じです。
オメガの場合、ロレックスのように細かい仕様違いが相場の圧倒的な差を生む、ということは今まで起こっていませんが、これだけ数が少ないのにもかかわらず、値上がり額が数が多いモデルと同じというのは興味深いところです。
今後この3572.50の相場がどうなるかは想像がつきませんが、ムーンウォッチの個性であるプラ風防と、レマニア製のきれいなムーブメントを眺めることができる裏スケ仕様を同時に楽しみたい場合、意外に数が少ないということは覚えておいたほうが良いかもしれません。
|