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2017年3月28日更新

人気要素と不人気要素のバランス、チュードル『クロノタイム』79260P

この79260Pという型番の「P」ですが、これはケースのラグ部分がポリッシュ仕上げになったを示すモノ。

ロレックス14000M「M」はムーブメントに由来しますから、勘違いしやす点だと思います。

3連ブレスモデルのほうが人気な模様で基本30万円以上という傾向です。

そうかと思いきや、20万円台で買える3連ブレスレットモデルも存在し、この79260Pより安い個体も存在。

それら安い3連ブレスレットモデルに共通するのは「タイガー」という存在。

ペットネームが付いた場合、人気要素かと思いきや、このクロノタイムに関しては不人気要素なのです。

おそらくその理由は、「タイガー」がタイガーウッズに由来しているからでしょう。タイガーとはいえ、実在する個人に由来するペットネームは不人気傾向です。

次に安いクロノタイムの特徴として、黄色や青など派手な色の文字盤が挙げられます。

2004年頃、メキシコロレックスでオーバーホール履歴のある赤い文字盤のデイトナポールニューマンがものすごいインパクトを与えましたが、このクロノタイムのように通常モデルの場合、派手な色の文字盤は不人気要素となる模様です。

ですからこのクロノタイムは、

  • タイガー無し
  • 銀文字盤

という良い要素がある一方、

  • 5連ブレスレット
  • リューズなどにロレックスパーツが使われていない

という不人気要素があるため、今の水準でも20万円台で買うことができるのです。

このモデル、2012年には10万円台前半で売られていたため、そこから17万円というかなりの値上がりとなっています。

しかし、今の値段でも「買っても良い」と感じさせる時計だと思います。

文字盤やベゼルが与える全体的な印象はもっと高値のクロノタイムに近く、それでいて他の不人気要素によって安いめというのは狙い目のような気もします。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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