2009年におけるゼニスエリート搭載の金無垢ラジオミールPAM00103の相場は85万円程度だったため、ステンレスのPAM00141が約58万円という額は自然だと思います。
その頃、ルミノールベースは25万円程度だったため、それを考えると高級モデルとしてふさわしい相場だといえるでしょう。
このPAM00141、エリート搭載モデルのアイコン的存在であるホワイトゴールドのPAM00062とピンクゴールドのPAM00103が40mmであるのに42mmというサイズ。
また、デイトの位置が62や103とは異なり、それらには無い拡大鏡も付いています。
そして、パネライとしては珍しくアプライド仕様のインデックス。
このような内容であるため限定モデルにも見えてしまいますが、これら珍しい仕様は金無垢モデルとの差の演出でしょう。
このラジオミール、ヨットマスターロレジウムなどのキャラクターとは異なり、高級感のあるカジュアルモデルというわけではありません。
単に高級ラジオミールシリーズのステンレスバージョン、という感じのモデルだと思います。
そうすると、一見中途半端なキャラクターにもなってしまいそうなところですが、このPAM00141からは高級感が漂っています。
その理由こそ、ラジオミールが高級モデルという位置づけだった時代に造られたモデルだからでしょう。
そして、現在の価格である約69万円という金額はパネライの中では高めで、このモデルにふさわしい価格にも見えます。
しかし、最近金無垢モデルであるPAM00103が130万円以上ということを考慮するともう少し高くても良いのではと思います。
また、6桁時代のスポーツロレックスと比べると安くも感じます。
高級モデルだった時代のラジオミールをロレックスより安く楽しめるというのは、かなり通な選択と言って良いでしょう。
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