パテックフィリップのノーチラスといえばシンプルなラインナップであり、その全体像を把握するのは容易であるという印象があります。
しかし、2005年前後のノーチラスには見逃しがちなレアモデルが存在。
その時期は、ちょうどノーチラスのモデルチェンジと重なったため、レアな要素を含みさらに個体数が少ないというレアにレアを重ねたモデルが3つあるのです。
3711/1G
1つは2004年に登場した3711/1G。
このモデル、今現在においてパッと見た感じどこがレアなのかわかりませんが、実はこれホワイトゴールド製。
2006年より青文字盤+ジャンボサイズの5711/1Aが通常モデルとなっているため、「青文字盤+ジャンボ」ということに、現在では特別レアさを感じることはありません。
ただ、2004年時点では「青文字盤+ジャンボ」サイズというのは久しぶりに登場したモデルでした。
そのため、この3711/1Gは、
- ノーチラス初の裏スケ
- ホワイトゴールド製
- 復活した青文字盤+ジャンボ
という3つの強い要素が含まれているのです。
近年、プラチナ製の5711/1Pが登場したといえど、3711/1Gが希少なことに変わりはありません。
3712/1A
2つ目は2005年に登場した3712/1A。
このモデル、現在も現行モデルとしてよく見かける5712/1Aとかなり似ているため、違いが感じられないモデルなのですが、5712/1Aより200万円ほど高い水準です。
なぜそこまで評価されるかというと、デビューした2005年の翌年2006年に5712が登場したことにより、生産された期間がたった1年ということが大きいでしょう。
とはいえ、単に生産期間が短いだけではここまで評価されることはなく、このモデルには生産期間の短さ以外にも強い魅力が存在します。
そして、その強い魅力こそ「2ピース構造」という点。
ノーチラスはデビューしたときより「2ピース構造」を売りとしていましたが、2006年の世代交代時期より3ピース構造に変化。
また、2ピース構造時代のノーチラスは竜頭がプッシュ式で120m防水を実現していましたが、3ピース時代のノーチラスは一般的なねじ込み式竜頭です。
しかも、このモデルはノーチラス初のプチコンモデル。
今では年次カレンダーやクロノグラフなど3針以外のノーチラスのラインナップがありますが、1970年代に登場してから2005年までノーチラスには複雑機構モデルが用意されていなかったのです。
よってこの3712/1Aは、
- ノーチラス初のプチコンモデル
- 2ピース構造で裏スケ
- 生産期間が約1年
というレアな点によりほぼ同じ5712より200万円ほど高い評価を受けているのです。
5800/1A
そして3つ目のレアモデルがこの5800/1A。
このモデル、パッと見た感じは普通のノーチラスにしか見えませんが、いったいどこがレアなのでしょうか。
パテックフィリップノーチラス5800/1Aの価格比較
時計名 | 状態 | 2011年夏頃の安値(タイムトンネル) | 期間 | 2017年6月の安値(楽天) | 変動した額 | 残存価額 |
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パテックフィリップ ノーチラス 5800/1A |
中古 | ¥1,399,800 | 6 | ¥4,298,400 | 2,898,600 | 307.07% |