エルプリ搭載のパネライにおいて最もポピュラーなのがこのPAM00072。
デビューしたのは2000年で、当時のパネライにおける高級なポジションを担う存在でした。
エルプリ搭載のパネライという存在は、このモデルの前年にPAM00052がありますが、それは限定版としての生産。
PAM00072は、革ベルトのPAM0074とともに通常モデルという位置づけだったため、エルプリ搭載のパネライとしては比較的店頭でも目にする存在でした。
エルプリ搭載といえばデイトナ16520が有名ですが、2000年代前半のにおいて、PAM00072はそれと比べられるほどの人気モデル。
今もそうですが、パネライというブランドはロレックスと迷われるぐらいの強いブランドです。
そのようなブランドにおいて「エルプリ搭載」というインパクトはかなり強いといえるでしょう。
しかし、このPAM00072の相場は、ロレックスが全体的に高くなった2013年以降も、びっくりするほど上がることがありませんでした。
2015年の相場は75万円前後という水準だったのですが、同じ時期のロレックス16520は約120万円程度。
そのため、当時の記事において『エルプリ+高級モデル』という強い要素があるのに評価されていないとお伝えしたのですが、その後はもっと安値傾向になったのです。
特に2016年は安く、60万円台ほどまで値下がりし、さらには売れるまでに時間がかかるという状況。
けれども、2017年、その状況は変化しているのです。
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年10月 の安値(楽天) |
2017年6月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
|
オフィチーネパネライ
ルミノールクロノ PAM00072 |
中古 | 0年 8ヶ月 |
¥667,000 | ¥943,000 | 276,000 | 141.38% |
それは、明らかにPAM00072の数が少なくなっているという点。
2016年においてPAM00072は、常時3、4本は見かけたのが、今ではたったの1本しかありません。
また、同じくエルプリ搭載のPAM00052の場合、2016年にPAM00072と同じく60万円台で売られていましたが、現在では1本も売られておらず5月の記事でお伝えした約90万円の個体も既に売り切れ状態です。
ということでこのエルプリ搭載パネライ、やっと今の相場に見合った価格となりつつある模様です。
エルプリ搭載というだけでなく、この時代の「高級」を担うモデルだけにツボな要素が多々あるPAM00072は、生産数がロレックスと比較するとかなり少ないため、現在のように注目されるとさらに需要>供給となる可能性があるでしょう。
例えば、同じ時代の金無垢ラジオミールの場合、2015年以降2度値上がりしているため、PAM00072の今の状況は要注意だと思います。