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デイトナに対して時計好きは何を想うのでしょうか。
自分にとってデイトナとは自分が持つ感性の敗北の象徴です。

高校生の時に父親が過去に使っていた機械式のオメガを勝手につけて登校していた時代からずっと機械式時計が好きでした。

そんな自分が高級時計を買おうと思ったのは起業して売り上げが二億を超えた二十代中盤でした。

クロノグラフがほしいと思い、買ったのはブライトリングでした。もちろんその時にデイトナが目に入らなかったわけではありません。ただ自社ムーブメントも作れない会社のクロノグラフなど興味が無かったのです。

その後も何度もデイトナを買うチャンスはありました、ですがデイトナと言えば、少し成功した社長がなにも考えずに買う時計の筆頭であり、自称時計好きの自分が手にするものではありませんでした。

その後もグランドセイコーのクロノグラフを買ったりと迷走を続けますが、やはりデイトナが頭から離れません。

起業してから二十年が経ち、仕事の節目が来たのでデイトナを買う事にしました。
最初に買おうとした時の値段とは桁違いです。
それでも、やはり、手に巻いたデイトナは素晴らしかった。

いや、ロレックスが素晴らしい事など最初に1460を買った時から分かっていたのです。
ただ、素直になれなかったし、たぶん自分の美意識の敗北を受け入れたくなかったのだと思います。

116520の鏡面バックル、これを付けて街を歩いた時の自己肯定感の高まりは半端ありません。
そして、所詮、工業製品でしかない物で、ここまで自己肯定感が高まる自分の小ささを痛感しつつも、しょせん自分などこんなものだろうと、自分の存在を受け入れたりするわけです。

デイトナいいですよ!
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