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十数年ぶりに70万円以上という水準、ヨットマスターロレジウム16622

ロレジウム16622の中古相場が70万円以上となったのは、筆者が見ている限りでは久々の出来事です。

ロレジウムが登場して2年程度だった2001年、相変わらずロレジウムは「人気かつ高い新型モデル」という印象でしたが、その時期の中古が70万円台前半という水準。そして、それ以降は70万円以下という中古相場が当たり前だったのです。

よって、現在の70万円台以上という水準は、16622にとっては十数年ぶりといえるでしょう。

とはいえ16622の相場は2013年以降、他のモデルと比べると相対的に安いという状態でしたから、今の70万円台以上という水準は「やっと」という感覚でもあります。

実際、2012年まではデイトナ以外のどのステンレスモデルより高いのはもちろん、コンビの青サブやGMTマスター2よりも高いというのが16622のポジションでした。

それが2013年からは、青サブなどよりロレジウムのほうが安くなり、今ではステンレスのGMTマスターシリーズよりも安いという状況なのです。

また16622の後継モデルである116622が高くなっても、これまで16622は値動きしなく、プラチナ文字盤が廃止になったという要素があるにもかかわらず高くなっていなかったのです。

よって今回16622が70万円以上になったというのはとても自然という印象であり、他の時計の相場を見ると当たり前という感じもします。

とはいえ16622の相場は、今の時計相場を示しているという感覚も依然としてあるため、「プラチナ文字盤のヨットマスター」として相場全体と相関しなくなるのは、いつになるのかという期待もあります。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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