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2000年代前半チタンの評価、ルミノールマリーナPAM00061

このような状況は2016年でも同様ですが、2019年現在でも変わっていない様子です。

最近お伝えしているように、2018年頃からパネライは値下がりするモデルが目立つ傾向がありますが、そういったモノはオーソドックスな様子が強い傾向があるといえます。

そういった意味では、このPAM00061はマニアック寄りなモデルだといえますから、値下がりとなっていないのかもしれません。

ただ、同じ時代のルミノールベース、PAM00055は現在40万円台前半という水準で2018年と比較して値下がりしている様子があります。

55番とこの61番は同じ時代のモデルであり、どちらも2001年が最終品番となっています。

これら世代のパネライは、評価される傾向が多いともいえますが、このチタンに関しては、61番は若干の値上がり、55番は値下がりというように、そこまで目立った評価とはなっていないともいえます。

その理由として考えられるのは、61番と55番のデビュー時期が2000年だからということかもしれません。

40mmブレスレットなどだと2000年デビューでも“今のパネライと異なる”という要素を感じるのに対し、44mmとなると2000年デビューは「新しい」という印象があるのかもしれません。

PAM00061と同世代のSSモデルはPAM00001ですが、1番は97年から存在し、2000年以前の時代ではPVDがありました。

そして、PVDモデルやトリチウムのSSなどが評価されているのに対し、2000年に登場したチタンはやや新しいモデルという印象があり、そこまでの評価とはなっていないのだと感じます。

もちろん、この時代のチタンにはタバコ文字盤など評価されるポイントはありますが、PAM00069のように目立って高くなっていないのは、44mmにおいて最もレアなのがトリチウムやPVDという文化があるからだと思います。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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