そんなエクスプローラがフルモデルチェンジされたのは2010年のこと。このエクスプローラ、デイトナとプレミア価格という現象が同じだけでなくモデルチェンジの内容や時期も、この214270が出るまで同じでした。
というのは5桁リファレンスモデルから6桁リファレンスに変更された時のこと。
デイトナは16520から116520に、エクスプローラは14270から114270に進化したのです。
その際、見た目の変化はどちらも微々たるもの。
とくにエクスプローラは旧14270と114270の差はブレスレットの装着部分ぐらいしかありません。
で、どちらも変更となったのがムーブメント。
つまり、デイトナもエクスプローラも、2000年頃におけるフルモデルチェンジの内容は中身にあったのです。
そしてその頃どちらも定価を上回る“プレミア価格”。
ただ、デイトナといえばスポロレの最高級モデルという位置づけですが、エクスプローラはスポロレの最廉価モデル。
デイトナの人気はそれから現在にかけて衰えることはありませんが、エクスプローラは2000年代後半から徐々に落ち着き始めます。
しかし、そんなエクスプローラも2010年にフルモデルチェンジ。
その際、大型化されたケースと、蛍光塗料がなくなった「3・6・9」のダイヤルは時計愛好家からあまり評判の良いものではありませんでした。
そのため、114270や14270が値上がりするかとおもいきや、あまり値上がり現象は見られず。。
そして、今に至っては14270が最も安く買えるスポロレではありませんか。
かつて60万円ぐらいのプレミア価格だった14270がどのスポロレよりも安い30万円台後半という相場。
今年2016年のバーゼルで新作として発表された214270は「3・6・9」に蛍光塗料が再度ついたマイナーチェンジ版。
見た目は以前の114270に近くなり、正常進化といえる内容は時計好きから受け入れられそうです。(私も欲しい)
ただし、不人気モデルが値上がりしちゃうというのがロレックスの面白いところ。
この214270前期モデル(「3・6・9」蛍光なし)もかつての“ブラックアウト”のように値上がりするのかとおもいきや、、値上がりするどころか約5万円近い値下がり。
やっぱり今年出たモデルのほうが格好いいと思います。
しかし、数年後、この214270の前期モデルの流通が少なくなった時に、逆に『新鮮』に見えて、値上がりするって可能性は低くないとも思うのです。
|