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32万円ほどの下落、エクスプローラー2 1655

2019年7月から現在までの間、2度の下落トレンドがあったため、1655の値下がりは仕方がないといった部分もあるかもしれません。

しかしながら、2020年6月頃から多くのモデルが回復。また7月頃には、2019年上半期並に回復したモデルも出てきており、今では過去最高値更新といった水準に達した存在もあるほどの状況です。

そういった意味では、今の様子は「値下がりトレンド」を脱したともいえるわけで、依然として下落傾向となっている1655に対して「仕方がない」といえない側面もあるわけです。

なお、4桁リファレンスについては1655に限らず、あまり上昇していないという印象があります。

ちなみに、先日お伝えした1016については、2016年水準との差が7万円程度となっており、随分お得感を感じる状態です。

ただ、この1655の場合、2016年7月水準は約144万円。現在水準と2016年との価格差は、値下がり傾向とはいえ、101万円程度もあるのです。

2019年上半期の上昇トレンドの際は、人気モデルの多くが値上がりしていた印象がありますが、現在のトレンドでは目立って上昇しているのは6桁世代を中心とした最近のモデルといった傾向があるといえます。

供給量の少なさという意味では、4桁のほうが高くなっても不思議でないと思うのですが、4桁特有の面倒さよりも、身近な6桁世代のほうが人気というのは、今の時代の特徴だと思います。

しかし、そういったトレンドは将来的に変わる可能性があるのも確かです。

例えばクルマの場合、ここ数年でポルシェ911は硬派な空冷世代が評価されるようになったという事例があります。それと同じように腕時計でも「6桁よりも不便だけど、よりマニアックな4桁がいい」といった評価がされても不思議でないと思うわけです。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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