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価値ある存在、ロレックス『サブマリーナ“黒サブ”』16613

2011年におけるサブマリーナの人気モデルといえば今と同じく“緑サブ”が圧倒的な人気。

前途のように、黒サブは隠れた人気のあるモデルですが、この時計を買う際に、リセールバリューを期待した人はいないでしょう。

しかし、この超人気モデルとは言い難い16613も、過去相場と比べて34万円以上の値上がりというかなりの高騰を果たしたのです。

ちなみにこの記事の個体はL番=1989年製造と、黒サブとしてはかなり古めなモデルですが、同じ年式のモノが2015年には約74万円で取引されているため、2年ほど前から今と同じ水準です。

なお、この記事の個体のように年式が古めのモデルはバックル部分がステンレスですが、2000年製造のP番頃よりバックル部分もコンビ仕様となりました。

いつの時代でもそのコンビバックルの後期型モデルのほうが10%程度高いと考えて良いでしょう。

90年代から2000年代にかけて現行モデルだった5桁リファレンスの場合、90年前後の初期モデルは不人気とされ、価値があまりないと判断する人もいました。

それに加えてこの個体は“青サブ”ではなく黒いコンビですから、なおさら価値が無さそうにも見えます。

しかし、過去の常識では「価値なし」という判断を受けたこの条件でも、過去相場と比べて34万円以上の値上がりをしているのです。

「価値」があるかないかは個人が決めることではないのです。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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