44mmのクロノグラフは「デイライト」という名前が付けられています。このデイライト、スタローンの映画にちなんだ名前らしいのですが、デビューしたのはパネライブーム以降の2000年代中頃です。パネライブームが起こった2002年のクロノグラフのレギュラーモデルがエルプリメロを搭載し、裏蓋がガラス製という凝ったものに対し、このデイライトはETA系ムーブメントの模様。さらに裏蓋はガラス製ではありません。
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2011年9月 の最安値(ヤフオク) |
2015年8月 の最安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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パネライ
ルミノール44mm クロノグラフ デイライト PAM00236 |
中古 | 3年 11ヶ月 |
¥486,444 | ¥678,000 | 191,556 | 139.38% |
このデイライト、2011年9月に48万円台という最安値を記録するのですが、時計相場が全体的に安めの2010年12月の最安値は62万円。新しく出たということもあり、相場の並が他の投資用腕時計(114270など)とくらべて異なるのです。
パネライのクロノグラフというと、エルプリを搭載した高級品のイメージがあります。例えば44mmのルミノールベースが30万円、ステンレスブレスの40mmが38万円という相場の時でもクロノグラフだけは70万円以上の相場をキープしていました。(いずれも中古相場)
そんなイメージもあって、デイライト、廉価版であるのにもかかわらず今の相場で60万円台だと若干安く感じてしまいます。
さらに、廉価版に対して「デイライト」という名前を付けたのもパネライのうまいところです。
本来であればエルプリ搭載のPAM00072に何かしらの名前をつけた方がありがたがられそうな気がするのですが、こちらは以前のレギュラーモデルのため名前を付ける必要はなかったのです。
しかしながら、このデイライト。時計の実力を考慮すると現在の相場が適正だと感じます。
よって2011年に購入しておけば現在20万円ほど値上がりした、という事例です。
しかもこの値上がり、エルプリ搭載のPAM00072よりも上なのです。エルプリ搭載のほうが値上がるかとおもいきや、廉価版デイライトのほうが値上ったという事例はシンプルなよみが通用しない場合がある、という腕時計投資の深みを表しています。