2019年夏と2020年4月といえば、下落トレンドが発生しましたが、そうなった結果、多くの時計がこの1年間で2度も値下がり傾向となったのです。
とはいえ、中には下落トレンドでも値下がりしなかったというモデルが存在。これまで、最も目立っていたのはデイトナ116506Aですが、数百万円単位といった高価格帯ながら、2019年夏において値下がりするどころか上昇していたのです。
しかし、そんな116506Aも2020年春の新型コロナによる下落トレンドは無視できなかったようで、5月には「ついに値下がり傾向」となってしまいました。
ただ、116506Aはその後すぐ回復し、今では1000万円以上という水準。これは下落前よりも高い状態であるため、過去最高値といえる状況です。
とはいうものの、116506Aは一度値下がりしてしまったわけです。
それに対して、サブマリーナ116619LBは「ずっと値上がり状態」であります。
2019年夏の下落トレンドの際、この116619LBは上昇傾向だったのですが、それは2020年春でも同様。ですから、この時計、この1年間に起こった2度に渡る下落トレンドの影響を受けていない稀有な存在だといえるのです。
そして、116619LBは今現在でも値上がり続けている傾向なのですが、その上昇額は以前より増した印象となっており、3月との比較で約17万円ほどの値上がりとなっています。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年3月 の安値 |
2020年8月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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ロレックス
サブマリーナ 116619LB |
中古 | 0年 5ヶ月 |
¥3,345,600 | ¥3,520,000 | 174,400 | 105.21% |
この116619LBは現在352万円という水準。
2019年6月時点では「300万円以上」ということに驚いていたわけですが、今となっては、もはや350万円台という状況です。
116619LBが300万円以上となったのは2019年6月のことですが、その時期といえば、他のモデルが目立って上昇していた時代。今でも2019年上半期がピーク水準というモデルは多々あるため、他の人気モデルの値動きを116619LBで例えたならば、「今やっと2019年6月水準に回復」となるわけです。
しかし、116619LBは値下がりせず上昇し続けていたため、現在水準は2019年6月と比べて50万円近くも高い状況となっているのです。
なお、この116619LB、初めて記事で取り上げたのは2016年11月ですが、それ以降の値動きはずっと「値上がり」です。
そういった値動きながら、これまで116619LBに対して「凄い」といった印象があまりなかったわけですが、なぜかというと、「値上がりでも116618LBよりも安い」といったことが多かったからです。
116619LBは、サブマリーナ初のWGモデルとして、フラッグシップ的な存在感としてデビューした経緯があり、デビュー当初の実勢価格は116618LBよりも高かったのです。
ですから、これまでずっと上昇傾向だったにも関わらず、116506Aほどのインパクトがなく、特別優秀というイメージがなかったのでしょう。