記事で何度かお伝えしているヨットマスター2の116688ですが、これまで乱高下する傾向があるといえました。
例えば、特に下落トレンドといった時期でない場合でも50万円近い値下がりとなる一方、下落トレンドの時代に過去最高値更新級という価格帯となることがあったわけで、じゃじゃ馬のような値動きをする1本という印象があるといえるのです。
そんな116688ですが、ここ数ヶ月はこれまでとは違う様子となっていました。
それはどういったことかというと、売出し個数が無くなるという事態なのですが、これまで116688は、いつも1、2本ぐらいが中古で売られているという感覚がありました。
それが、今年の7月ぐらいからは売出し数が0となり、出たと思ったら値上がりしているような様子もあったのです。
7月時点で116688は400万円台となっていたため、その時点でお伝えしたかったのですが、記事準備中に売り切れてしまい、分かりやすく伝えるのが困難となってしまっていたのです。
そして今、116688が久々に出ている状況となっているため、やっとその様子をお伝えできるのですが、なんと現在のボトム価格は約465万円にまで上昇しているのです。
2019年11月水準の約392万円でもずいぶん高くなったという感覚がありましたが、現在水準は、それよりもなんと72万円も高い状況であるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年11月 の安値 |
2020年9月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
ヨットマスター2 116688 |
中古 | 0年 10ヶ月 |
¥3,927,000 | ¥4,650,800 | 723,800 | 118.43% |
2020年7月頃において、ヨットマスター2には異変が起こっていたと感じたのですが、なぜかというと116688以外でも売出しがゼロとなるモデルがあったからです。
現在でも、WGの116689は無い状況ですが、7月頃において、「SS以外が無い」というほど、数が減った様子がありました。
そして、やっと売出し個体がある様子になったと思ったら、それらはいずれも値上がり状態。特にこの116688は大幅な上昇となっており、以前では考えられないほど高くなったのです。
とはいうものの、YGブレスレットのコンプリケーションモデルという観点からすると、今の116688の価格は、他の人気モデルと比べると標準的といえるかもしれません。
価格帯が高いだけに、これまでの水準が「お得」とは感じませんでしたが、2000年代後半におけるヨットマスター2の印象からすると、今の水準は「らしい」といえるかと思います。
ただ、今回の上昇の要因は、ヨットマスター2そのものの影響というよりは、YG相場の上昇に伴うものかもしれません。
生産終了になったサブマリーナはもちろんですが、デイトナやGMTマスター2などでもYGが上昇している様子があるため、116688もそういったことに伴う上昇と推測できます。