ロイヤルオークのラインナップには、「近代的」と「オリジナル」という2つの系統があるのですが、これが腕時計ファンにも分かりづらいといえます。
「オリジナル」が15202系統で、それ以外は「近代的」となるため、この差さえ把握すれば、ラインナップの意図が分かるのですが、普通に見てしまうと「大きい方よりも、少し小さくて薄いほうがかなぜか高い」という捉え方になってしまうでしょう。
クルマで例えるならば、15400など「近代的」なモデルが、ベンツGLSクラス、15202はGクラスとするのが分かりやすいわけで、15202はちょっと不便なところもあるが、それもまた魅力の1つといえる本格派だといえます。
実際、15400のほうには近代的な自社製ムーブメントが搭載されている一方、15202にはJLCベースのムーブメントが搭載。しかも、このムーブメント、デイトの早送り機能が搭載されていません。
「早送り機能なし」はロレックスであれば、4桁ぐらい古い世代となるわけですが、現行モデルでそのような不便さがあるのが15202ならではの特徴です。
以前では、こういった本格要素は一般ユーザーには好まれないとされていましたが、今や「本格」こそ価値があるとされているわけです。
そういった意味では、15202のエクストラシンというモデルは、圧倒的強さがあると感じられるわけですが、意外にも、時期によって「値動きするとき」と「しないとき」があるのが興味深いといえます。
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