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現在相場考察

「特別感」は弱まったが上昇、アクアノート 5168G-001

2021年5月1日更新
パテックフィリップのアクアノート5168G-001について斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年3月の安値と2021年5月の安値を比較し現在相場を考察。この1年2ヶ月での変動は178万4000円の値上がりだった。

アクアノート 5168G-001についての考察(2021年5月)

従来、アクアノートのラインナップは『SSもしくはYG(RG)』とシンプルでしたが、2017年に「もう一つのケース素材」としてこの5168G-001が追加。

「G」の通り、ホワイトゴールドのアクアノートであるわけですが、文字盤が「青グラデーション」というように、それまでのアクアノートとは一線を画する存在だといえます。

このような特殊なアクアノートがなぜ登場したかというと、それはアクアノート誕生20周年を記念してということだったようです。

アクアノートの登場は1997年ですが、この5168G-0012017年にデビューしています。

このような特殊な経緯をもって登場した5168Gですが、2019年には「緑」5168G-010が追加。パテックフィリップの場合、「カラーバリエーション追加」という際に、従来からあるモデルを生産終了することがありますが、この5168Gの場合は、緑追加後も青が継続。2021年現在でも、5168G-0015168G-010は現行モデルとなっています。

ただ、このように「併売」となったことは、「青」に対する印象を弱めてしまうという効果があるかもしれません。

この「青グラデーション」のアクアノートは、2017年の追加時は「特殊なアクアノート」という印象でしたが、2019年に「緑」が追加されたことによって、“特殊な”というイメージではなくなったように感じます。

そういった意味では、かつてよりも特別感が弱くなったといえる5168G-001ですが、現在水準はどうなっているのでしょう。

その答えは、「1年前よりも178万円ほどの上昇」であるわけで、決して評価されていないわけではないということになります。

本記事で参考とした中古腕時計

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パテックフィリップ アクアノート/5168G-001 中古 メンズ

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年3月
の安値
2021年5月
の安値
変動額 残価率
パテックフィリップ
アクアノート
5168G-001
中古 1年
2ヶ月
¥6,578,000 ¥8,362,000 1,784,000 127.12%

2020年3月時点で約657万円だったこの5168G-001は、現在では約836万円というボトム価格に到達。600万円台でも「高い」と感じられたのに、今や800万円台となっているわけです。

なお、2018年5月水準は約545万円だったため、この5168G-001は過去と比べるとかなり高くなったといえます。

とはいうものの、実は「特別感」という観点では「弱い」という部分もあります。

先日の5164A-001の記事でもお伝えしましたが、実はこの5168G-0015164A-001よりも安い水準に位置しているのです。

5164A-001はものすごく人気のあるアクアノートでありますが、そうはいってもこれまでの事例ではこの5168G-001よりも「高い」ということはありません。

それが現在、5168G-001よりも5164A-001のほうが高い序列となってしまっているわけですから、5168G-001に対する「特別感」は過去よりも弱まったといえるわけです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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