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現在相場考察

1ヶ月で約84万円もの下落、デイトナ116500LN白文字盤

2021年5月8日更新
ロレックスのデイトナ116500LNについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2021年4月の安値と2021年5月の安値を比較し現在相場を考察。この1ヶ月での変動は84万8750円の値下がりだった。

デイトナ 白文字盤 116500LNについての考察(2021年5月)

デイトナといえば、ここのところ16520116520116500LNというように、世代を問わず上昇傾向という感覚があります。

現在でも16520116520は上昇している様子があり、それぞれ「1ヶ月で数十万円単位」という値上がり傾向が見られる様子となっています。

しかしながら、116500LNについては、現在そういった“動き”がストップしたような様子があります。

例えば、黒文字盤は4月18日時点で328万円というボトム価格でしたが、現在では約322万円。やはり値上がりがストップしたという感覚だといえます。

そして、この白文字盤については、4月よりもボトム価格が随分安くなったという様子が見られるのです。

4月7日時点において、116500LN白文字盤のボトム価格は449万円という水準にまで達していたわけですが、現在では約364万円となっているのです。

ですから、この白文字盤はこの1ヶ月で約84万円もの下落をしたということになります。

16520116520については、現在でも上昇傾向といった様子が見られる一方で、なぜ116500LN白文字盤の様子は下落となっているのでしょう。

その答えははっきり分かりませんが、可能性として考えられることはいくつかあるでしょう。

まず、1つが「ボトム価格が不安定な状況」という可能性です。

現在、ノーチラス5711/1A-010などでも同様の傾向があるわけですが、116500LN白文字盤のこの動きもそれと同様なのかもしれません。

ただ、ノーチラスのように「不安定」と表現できる場合、ボトム価格が1200万円台になったり1500万円台になったりするといったようになるわけですが、この116500LN白文字盤については、「高くなっていない」といえます。

むしろ、筆者が記事準備中にも「さらに安い個体」が出るということがあったため、白文字盤のボトム価格は下落しているという感覚になります。

実際、記事準備中における白文字盤のボトム価格は380万円台だったわけですが、現在では360万円台ノーチラスのように「不安定」なのであれば、「380万円台と思ったら、再び400万円以上になった」とならなければなりません。

ですから、116500LN白文字盤の現在の様子は「不安定」というよりは「値下がり」だといえます。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2021年4月
の安値
2021年5月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
デイトナ
白文字盤
116500LN
中古 0年
1ヶ月
¥4,490,000 ¥3,641,250 -848,750 81.10%

そして、次の可能性が「116500LNが生産終了にならなかった」という点です。

116500LNは今年の新作発表で生産終了になるのではないかという噂が流れたためか、4月にかけて目立って上昇するという傾向がありました。

しかし、4月の新作発表時に「生産終了とはならなかった」わけで、それが原因で下落したという可能性があるわけです。

とはいっても、116500LNと同じ時期において、目立った上昇となっていた16520116520については、116500LN白文字盤のような値動きとはなっていません。また、同じ116500LNの黒文字盤についても、この白文字盤のような下落とはなっていないわけです。

ちなみに、新作発表は4月7日でしたが、その日から近い時期、116500LN白文字盤は、特に目立った下落といった状況は見られませんでした。

ですから、「生産終了とならなかった」ということが今回の白文字盤の値動きに影響したとは、そこまで強く感じられない側面があるのです。

ただ、気になるのは、116500LN黒文字盤の様子です。

黒文字盤は冒頭でもお伝えしたように「値動きが停滞した」と見ることができますが、その価格帯は4月でも5月でも320万円台です。

それに対して、白文字盤は4月の段階で440万円台。それでは黒文字盤と白文字盤との相場差が100万円以上もあるということになってしまいます。

そういった意味では、現在の360万円台という白文字盤の水準は、黒文字盤の320万円台に対して妥当と感じられます。

ですから、今回の白文字盤の値動きは、116500LNの値動きが停滞した結果、黒文字盤よりも先走って高くなった白文字盤が、黒文字盤に沿うように補正された」といえるのではないでしょうか。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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