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2021年10月29日更新

阿部泰治のパテック論 ~第80回~ 「Ref.5980/1R-001」 『ノーチラス ・クロノグラフ TIFFANY&Co.』18KRG

みなさんこんにちは。

本日はまたまた超希少な【パテックフィリップ】『ノーチラス』と【TIFFANY&Co.】のWネーム「Ref.5980/1R-001」が入荷致しましたので、ご紹介したいと思います。以前にも増して【パテックフィリップ】のWネームモデルは価格が上がっており、今後のことを考えると非常に楽しみな1本です。是非最後までお楽しみください。

【目次】
◆ 【パテックフィリップ】と【TIFFANY&CO.】
◆ 「Ref.5980/1R-001」 『ノーチラス ・クロノグラフ TIFFANY&Co.』18KRG
◆ まとめ

パテックフィリップ】と【TIFFANY&CO.】

まず初めに、【パテックフィリップ】と【TIFFANY&CO.】の歴史について、簡単に触れたいと思います。

両社の歴史は深く、1851年から現在に至るまで【パテックフィリップ】の時計をアメリカ国内における【TIFFANY&CO.】ブティックで取り扱っております。あまり知られていないかもしれませんが、【TIFFANY&CO.】は【パテックフィリップ】のアメリカ国内での最古の小売業者であります。

2001年には、パートナーシップとなって150周年を祝い「T150 Ref.5150」をハンターケースにアニュアルカレンダーを搭載し、発表いたしました。

また、2008年にはニューヨーク5番街にある【TIFFANY&CO.】の旗艦店の中に、米国内初となる【パテックフィリップ】サロンがオープンし、2013年には5周年を記念したアニュアルカレンダー「Ref.5396G」【TIFFANY&CO.】特別仕様が限定で発表されています。

2000年頃までは【TIFFANY&CO.】Wネームは希少ではあったものの、販売価格もそこまで高くなく、まだ買いやすかったかと思います。更に言えば、『ノーチラス』の中でも一番人気モデル「Ref.5711/1A」でさえ、新品が250万円程で販売されており、しかもなかなか売れなかったと記憶してます。今思えば、あの頃に戻って買いに行きたいくらいですね。(笑)

このように、昨今異常なまでも過熱している【パテックフィリップ】のスポーツモデル、並びに【TIFFANY&CO.】Wネームモデルですが、深い歴史のもと、お互いの関係性があってこその付加価値が付いているといえます。

「Ref.5980/1R-001
ノーチラス ・クロノグラフ TIFFANY&Co.』18KRG

本題に戻りまして、早速今回入荷した「Ref.5980/1R-001」『ノーチラス ・クロノグラフ TIFFANY&Co.』のお話をしていきます。

そもそもベースとなっている「Ref.5980/1R-001」自体が、市場で見かける事も少なくなっており、【TIFFANY&CO.】とのWネームモデルとなると、どれだけレアであるかは容易に想像がつくと思います。

ノーチラス』にクロノグラフが搭載されたのは、2006年秋に『ノーチラス』生誕30周年で発表されたSS(ステンレススチール)ケースの「Ref.5980/1A-001」です。

前回お話しした『アニュアルカレンダー・クロノグラフ』「Ref.5960P-001」を彷彿とさせるデザインで、このモデルにはそもそも秒針は無いのですが、センターにあるクロノグラフ針を秒針として使用できるベースムーブメント「Cal.CH28-520」が採用されております。

4年後にあたる2010年には、18KRG(ローズゴールド)ケース×革ベルト仕様「Ref.5980R-001」が発表され、初めて同色のインダイヤルを採用したのが、2012年に発表されたSS(ステンレススチール)仕様の白文字盤からでした。

その後、2013年には鮮やかなブルー・グラデーション文字盤のコンビモデル「Ref.5980/1AR-001」、そして今回ご紹介する「Ref.5980/1R-001」が発表されました。

公式サイトによるとブラック・グラデーション文字盤と記載されていますが、光の当たり方によっては、グレーにもブラウンにも見えるキレイな色味であります。また、インダイヤルが同色になっており、落ち着いた印象を与えてくれますね。

【TIFFANY&CO.】とのWネームモデルで一番気になるポイントが、”文字盤のどの位置にネーム【TIFFANY&CO.】”が記載されるか?ですが、今回の「Ref.5980/1R-001」は、センターの少し上の絶妙な位置に配され、品の良いWネーム感があり、おススメであります。

18KRG(ローズゴールド)のケース・ブレスレット仕様ですので、【パテックフィリップ】の現行モデルの中でも、おそらく一番重さがあると思われ、フルコマの状態で250gほどです。ケース厚も公式サイトによると12.2mmとなっており、視覚的にもインパクト大ですね。また、ケースサイドから見ると、ケースからバックル部分に向かって、コマの厚みが徐々に薄くなっているのが見て分かります。この辺りの細やかな配慮も’’さすがパテックフィリップ’’です。

スケルトンバックからは、秒針としても使用可能なフライバック機能付きクロノグラフを搭載した高機能ムーブメント「Cal.CH 28-520 C」を堪能できます。

2016年に販売されたこちらは、【TIFFANY&CO.】(販売されたショップ)もしっかりと印字されています。Wネームモデルは、文字盤上にWネーム表記があるのは大前提ですが、保証書の有無、そして【TIFFANY&CO.】が印字されていることが、マストになってきます。

使用によるキズは全体的にございますが、ワンオーナー品で【TIFFANY&CO.】からのレターも付属し、もちろん外されたコマ、調整ピンなど付属品は全て揃っております。

気になる販売価格は、39,985,000円(税込)

通常モデル「Ref.5980/1R-001」自体の販売価格も高騰していますので、【TIFFANY&CO.】とのWネームモデルと考えると、良い価格であると思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

やはり、何度見ても、何本扱っても【パテックフィリップ】と【TIFFANY&CO.】のWネームは欲を搔き立てられてしまいますね。(笑)

コミットを始めてから【TIFFANY&CO.】とのWネームモデルは多数扱わせていただいていますが、今後とも積極的にお取り扱いしていきたいので、お持ちでご売却をご検討の方がいらっしゃいましたら、是非ともお気軽にご相談いただければと思います。

ここのところご来店いただけるお客様が増えており、スタッフ一同感謝と共に大変嬉しく思っている次第です。引き続きしっかりと感染対策をしながら、お待ちしておりますね。

では、また!

●この記事の執筆者
阿部泰治
コミット銀座 店主 銀座著名店で長きに渡り高級腕時計を取り扱い、2016年1月、コミット銀座を創業。 ロレックスやパテック・フィリップをはじめとした希少品やコレクターズアイテムを多数扱う実績を持つ。 時計本来の価値、時価を判断し、委託手数料の業界最安値水準を確立。

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