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急激に値下がり中、パテックフィリップ『年次カレンダー』5035G

7月、8月と「安いの発見!」として、それまでの5035の相場と比較してもその他のパテックフィリップのプチコンプリケーションと比べても安い水準という印象だった5035。とはいっても、たまたまお買い得の1本があるという感じで5035全体が安くなっていると判断するまでには至りませんでした。

しかし、ここにきて7月と8月のモノよりも25万円以上も安いモノが登場。

7月、8月に登場したモノはすぐに売れてしまっていたので、多くの人が「安い」と思ったのは間違いないでしょう。しかし、またもや安いモノが登場してしかも以前より25万円以上も安いなんて、もうこれは5035が急激に値下がり中といっても良いでしょう。

この時計、デザイン的には現行の5396などと比べて人気があるというわけではありません。3つ目のカレンダー表記はなんだかクロノグラフのようにも見えますしその配置バランスだって、ムーンフェイズ付きの5146のほうが美しいと言う人も多いでしょう。そのような事情により、たしかに他の年次カレンダーと比べて安い傾向というのは仕方がないというのは理解できます。しかし、200万円前半というこの価格はちょっとやりすぎなほど安い水準です。

これ、現在のパテックフィリップの水準としてかなり安い方でしょう。同じ価格でなにが買えるかというと、ステンレス3針のノーチラス5711/1Aには手が届かず、カラトラバの自動巻モデルが200万円前後という感じ。

そんな中、プチコンプリケーションかつ永久カレンダー(年次カレンダー)を搭載したモデルがその値段というのはかなりのバーゲンプライス。

という内容に加えて他のパテックの相場としても比較して、この時計がお買い得であるのは間違いありません。

しかし、現状の値下がりを考えると今後この相場がどうなるか分からないというのはリスクを感じるところ。

ただ、今の相場において、この内容でこの値段というのはやはりお買い得だと感じます。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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