腕時計投資新聞

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2016年2月10日更新

スペックだけ見て買い40万円の損、ゼニスポートロワイヤルクロノグラフ

さて、あなたが腕時計を何本かもった後、すでに生産中止になって新品で手に入らない時計や通称アンティーク=ヴィンテージものに興味がいくことでしょう。

中古の時計はシェルマンのような特殊な店を除けば、所謂並行ショップで販売されているのが一般的

そして、あなたは並行ショップで初めて中古の腕時計を買うのです。

すると、時計は「売り買いできる」のだということが分かります。

しかも、「正規店で新品を買え!」と言った先輩も並行時計店で腕時計を買取してもらった経験がある、ということを分かります。

そこで、なぜ自分は26万円で買うことができる時計に70万円も払ってしまったのか!

と気づくわけです。

その差額でグラスヒュッテオリジナルのパノリザーブあたりですら買えてしまいそうです。

ちなみにこのゼニスポートロワイヤルクロノグラフ、ヤフオクの1円スタート競争入札ですが、15万円程度で落札されていたこともあります。

スペックだけを見れば良い時計ですが、市場の評価はそのようなもの。

世の中の出来事もそうですが、どの見方が正しいとは一概に言えないものです。

物事には様々な角度からの“見方”が存在します。

腕時計も単にスペックだけを見るのではなく、様々な角度から評価すると、より一層楽しめるでしょう。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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