コーアクシャルといえば、現在オメガでもっとも強く主張している機構ですがそれが最初に搭載されたのは1999年に登場したこの限定発売のデビルにおいてです。
当時のオメガというと定価も実売価格も10万円台から20万台という高級腕時計の中では最も安価に位置するラインナップでした。
当然中身もETAの機械を使っているのですが、他のメーカーのように「ETAポン」と揶揄されることもなく、真面目に作った腕時計を適正価格で販売するブランドとして時計ファンからも一定の支持を得ていたと思います。
そのように、ムーブメントに関しては誰もがさほど気に留めていなかったオメガですが、このコーアクシャルデビューと同じ頃よりムーブメント力を入れるようになった模様です。
センタートゥールビヨンを発表したのもこの時期と近い頃。
コーアクシャル脱進機がそうであるように、トゥールビヨンもすでにその技術を提唱した発明者と一緒に開発するという形を取っていました。
そしてこのコーアクシャル脱進機は、2001年にシーマスターシリーズの中に「アクアテラ」を新設したときに、シーマスターのような普及モデルにも搭載し、オメガの顔という存在となっていったのです。
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