1997年から存在する、パネライの変わり種素材シリーズ。
1999年まではPVDモデルがその役割を担っていたのですが、2000年よりチタンに変わりました。
2003年まで、チタンケースのルミノールベースやマリーナは、変わり種であることを強調するかのように、焦げ茶の文字盤が採用。
しかし、パネライブームの2002年頃、その変わった見た目ゆえにに人気がなく、ステンレスよりも安値で売られていたのです。
しかし、今となってはその焦げ茶文字盤こそが希少とされ、ステンレスのルミノールベースより10万円ほど高い値段で取引されています。
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2010年8月 の安値(ヤフオク) |
2016年11月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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オフィチーネパネライ
ルミノールベース PAM00116 |
中古 | 6年 3ヶ月 |
¥250,000 | ¥488,000 | 238,000 | 195.20% |
このPAM00116は、2002年に出たモデル。
その他のルミノールベース、マリーナと同様、2002年に裏蓋が“裏スケ”仕様になるとともに型番が変更となりました。
ルミノールベースのPVD&チタンモデルは以下のような変遷となっています。
- 1997-1999 PAM00009(PVD)
- 2000-2001 PAM00055(チタン、焦げ茶文字盤)
- 2002-2003 PAM00116(チタン、焦げ茶文字盤、裏スケ)
- 2004-2013 PAM00176(チタン、黒文字盤)
ステンレスモデルであれば、2001年で生産終了した“非裏スケ”モデルの生産数が少ないため高値なのはそれであり、2002年以降の数が多い裏スケモデルは高くありません。
チタンモデルの場合、裏スケ化したPAM00116が早い段階で黒文字盤化されてしまったため、焦げ茶文字盤採用モデル全体が高値傾向です。
よって、PAM00055とPAM00116を同じモノだと思って捉えると相場が分かりやすいかもしれません。
このモデル、今では人気モデルということで、かなりの高値傾向ですが、実はこのような変わり種が良しとされているのは最近の傾向。
2010年の相場を見て分かる通り、他のルミノールベースと同様、25万円という水準だったのです。
近年、黒文字盤より白文字盤のほうが人気があったり、パネライでも青文字盤のPAM00069がPAM00050より高いというように、ちょっと変わったモデルが人気のある傾向です。
ですから、ちょっと違ったモデルとしてこの焦げ茶文字盤のPAM00116はとても良いポジションにいるのです。
まさに、トレンドの変化によって、相場が上昇したという例がこのPAM00116の事例です。