腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

この1年で50万円の下落、ノーチラス5800/1A-001

2024年9月25日更新
パテックフィリップのノーチラス5800/1A-001について斉藤由貴生が執筆。本記事では2023年9月の安値と2024年9月の安値を比較し現在相場を考察。この1年0ヶ月での変動は50万円の値下がりだった。

ノーチラス 5800/1A-001についての考察(2024年9月)

1982年から2000年代中盤頃まで、ノーチラスは長きにわたって3800/1Aが現行モデルとなっていました。

それが2005年前後という時期を境目に、ラインナップ構成が一新。コンプリケーションモデルまでもがノーチラスに展開されるようになったのです。

2005年前後といった時期は、まさにノーチラス転換期といえるわけですが、その時期に“3つのレアモデル”登場。

1つが2004年に出た3711/1G-001、もう1つが2005年登場の3712/1A-001、そして3つ目が2006年登場の5800/1A-001であります。

5800/1A-001は、3800/1Aの後継として登場したモデル。正面を見ただけでは、3800/1A-011と変わりないように思えますが、実は「裏スケ」という特徴を備えています。

ノーチラスは、3711/1G-001から裏スケ化されましたが、5711/1A含め、その多くは「3ピース構造」。ジェラルドジェンタによるデザインの特徴の1つが「2ピース構造」だったため、裏スケ化によって重要な要素を失ったともいえます。

しかしながら、5800/1A-001「2ピース構造で裏スケ」。レア要素が高いモデルであります。

そのため、2017年頃までは5711/1A青文字盤よりも圧倒的に高い中古相場。レアモデルらしい価格帯に位置していました。

ただ、2017年末頃から5711/1Aが目立った上昇をするようになったため、2019年頃からは5800/1A-001のほうが安価といった状態に変化。

それ以降、5800/1A-0015711/1A青文字盤と似たような水準となっていることが多いといえます。

さて、前回この5800/1A-001をお伝えしたのはちょうど1年前ですが、その際は5711/1A青文字盤よりも高値となっていました。

では現在までにかけて、5800/1A-001はどういった値動きになったかというと、この1年で50万円の下落といったところ。

現在水準は、5711/1A青文字盤よりも74万円ほど安価となっています。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります
パテックフィリップ ノーチラス 5800/1A-001 中古 メンズ 腕時計

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2023年9月
の安値
2024年9月
の安値
変動額 残価率
パテックフィリップ
ノーチラス
5800/1A-001
中古 1年
0ヶ月
¥15,300,000 ¥14,800,000 -500,000 96.73%

ノーチラスは、2022年に登場した5811/1G-001から、再び3針モデルでも「2ピース構造で裏スケ」となっていますから、やはり「2ピース」という要素は重要だといえます。

2ピース構造で裏スケという要素が現行に復活したわけですが、この5800/1A-001SSの3針モデルとしては唯一の「2ピース構造で裏スケ」

そういった意味では、貴重な1本かと思うのですが、この何年か地味な値動きとなっているのが不思議だと感じます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。