2022年頃から90年代後半モデルを中心に、目立った上昇をする傾向があるカルティエですが、今回取り上げるタンクアメリカンについては、意外とそこまで高くないといった印象を受けます。
もちろん、タンクアメリカンについても、数年前に対して「上昇」となっているのですが、その上昇額はサントスガルベやCPCPなどと比べると弱いのです。
今回は、タンクアメリカンのLMサイズのWGモデルであるW2603256をお伝えしますが、その現在水準は98万円。
タンクアメリカンという「上級モデル」、もちろん、K18であるにも関わらず、現在でも100万円未満で購入可能となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年11月 の安値 |
2025年2月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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カルティエ
タンクアメリカン W2603256 |
中古 | 3年 3ヶ月 |
¥727,000 | ¥980,000 | 253,000 | 134.80% |
このW2603256は、2021年11月において約72万円となっていたのですが、それに対して現在水準は98万円。
2021年11月⇒現在で約25万円の上昇となっています。
ただ、2021年11月水準は、2017年水準と大きく変わりありません。
そうであるならば、このW2603256は2017年との比較でも25万円程度といった値動きにとどまっていることになります。
この世代のカルティエの中で最も派手な変動が見られるサントスガルベの場合、2017年⇒現在で3倍、4倍といった値動き見られます。
それに対して、このタンクアメリカンは約1.3倍といったところ。
タンクアメリカンは、当時のカルティエにおける「デイデイト的な存在」で、K18を主体としたラインナップの「上級モデル」という存在でした。
サントスガルベと比較して値動きしていないとはいえ、そういった「豪華なカルティエ」は評価される傾向があるため、1.3倍程度というW2603256の動きは弱いと判断できます。
また、タンクアメリカンよりも「豪華なカルティエ」である、CPCPのタンクアビス(W1534251)を見ても、2017年⇒2023年で3倍以上となっている様子があります。
ですから、そういったことを踏まえても、タンクアメリカンという豪華モデル、なおかつK18であるこのW1534251の動きは弱いといえるでしょう。
実際、数多くのカルティエが高くなっている今、タンクアメリカンのLMが100万円未満というのは意外だといえます。
ちなみに、このW1534251は文字盤がギョーシェではないモデルですが、ギョーシェ仕様となっているのはW2605556という型番。
そちらは、現在中古個体が0なのですが、2021年3月時点で約76万円。当時、72万円程度だったこちらのW1534251よりも、若干高値だったといえます。