ジャガールクルトというブランド自体もレベルソというモデルも素晴らしい腕時計ですが、最近特に人気があると思います。
人気があるレベルソですが、種類が非常に多く全体を把握するのが難しいという難点も存在。
しかし、種類が多い割には、個々のキャラクターが引き立っているため、
などを把握している人が多いと思います。
そして、上記3つは最近非常に値上がり傾向。
どのぐらいの値上がりかというと、過去の金無垢価格が現在のステンレス価格という相場。
そしてそんな値上がり傾向かつ人気なレベルソの中でもかなりマニアックなのがこの「レベルソメモリー」という存在。
この時計、文字盤をくるっとひっくり返した裏に60分計がある複雑機構モデルなのですが、現在でも30万円台で購入可能です。
そして、複雑機構を搭載したモデルなのにレベルソクラシックと同等の小ぶりなケースを採用。
伝統的なレベルソのケースに複雑機構を搭載したというかなりマニアックなモデルなのです。
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2007年12月 の安値(ヤフオク) |
2017年1月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
|
ジャガールクルト
レベルソメモリー |
中古 | 9年 1ヶ月 |
¥300,000 | ¥388,000 | 88,000 | 129.33% |
この時計には謎が幾つかあります。
使い方もわかりませんし、静止画を見ているとどのような動きをするのかも不明です。
表の文字盤は通常のレベルソと同様、2針+スモセコというオーソドックスなものですが、裏蓋をひっくり返した先にある60分計。
この60分計の使い方は非常にユニークで、竜頭下にある大きなボタンを押すと針が60の位置にフライバックするのです。
この時計、一見するとクロノグラフのようですが、あくまで60分までを積算するという機能に絞っています。
クロノグラフにあるリセットボタンは存在せず、60分までの時間を測りたい場合にのみボタンを押せば良いという仕掛けになっています。
つまり、どのような状況でも裏にある文字盤では常にひっそりと針が1分ごとに進んでいるのです。
そして、時間を測りたいときにボタンを押すと60の位置に針が戻り、再度勝手に1分ごとに進んでいき何分経ったかを測ることができるという機能なのです。
クロノグラフを持っていてもあまり使わないように、このメモリーの機能もあまり使わなそうですが、これだけシンプルだとカップラメーンの出来上がりを待つ3分間を測るなんて用途に便利そうだと思います。
とはいえ、このような腕時計において重要なのは機能というより、そういうメカニズムを秘めた存在であるということが所有満足感として重要なのです。
まして、このように他の時計には無い機能を備えているレベルソメモリーは唯一無二の存在であることは間違いありません。
それに加えて、伝統的なレベルソのサイズ+複雑機構という内容かつ、かなり短い生産年数。
これまでこの時計、20万円台という相場が当たり前でしたが、これだけ濃い内容であるが故に今後も相場の動きが楽しみな腕時計です。