このところ、あまり見かけなくなった3800/1A世代の青文字盤。
ノーチラスといえば「イコール青文字盤」という印象がありますが、3800/1Aが現行だった時期には「黒文字盤」がメインモデルとされていたため、中古市場では黒文字盤個体のほうが多いといえます。
3800/1Aは、1982年にデビューしてから、2005年頃に製造中止になるまで20年以上にわたって販売されていました。
黒文字盤が出たのは1996年であるため、「現行だった時間の長さ」という意味では青文字盤のほうが上なのですが、日本の時計ブーム等が影響してか、90年代頃に現行だったモデルのほうが数が多いのでしょう。
ちなみに、黒文字盤がメインとなった後も青文字盤は生産終了となることなく売られ続け、3800/1A-010という型番が与えられていました。
青文字盤には、前期(デイト背景が黒い)と中期(デイトが明朝)と後期(デイトがゴシック)の3世代があるといえますが、これまで前期・中期については、いつでも中古があるという感覚があったといえます。
それが近頃、青文字盤の3800/1Aは世代問わず減っている印象で、現在でも2個体ぐらいしかない状態。
そういったことからなのか、3800/1A-010の相場は上昇しており、現在水準はなんと928万円にまで達しているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2023年3月 の安値 |
2025年7月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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パテックフィリップ
ノーチラス 3800/1A-010 |
中古 | 2年 4ヶ月 |
¥6,174,850 | ¥9,280,000 | 3,105,150 | 150.29% |
3800/1A-010は、2022年3月に1000万円超えという水準に達したものの、その後は下落。
そして、値下がりを繰り返した結果、2023年3月時点では約617万円という状態になっていました。
それに対して、現在水準は928万円。
2023年3月に対して約310万円もの上昇となっているわけです。
その結果、3800/1A-010は2022年春水準に“そこそこ近い”といえる状態にまで達しているといえます。
最も高かった時期の3800/1A-010水準は、『2022年3月が約1064万円、2022年4月が979万円』といった状態でしたが、同じ2022年の12月には648万円にまで下がっていました。
それに対して現在水準は928万円ですから、2022年4月水準に近いといえるぐらいに回復しているといえます。
ちなみに、同じノーチラスの青文字盤でも5711/1A-001の場合は、現在水準が1700万円といった状態。2022年2月3月といった時期の水準は2600万円程度だったため、1700万円台という現在相場をもってしても、ピーク時と1000万円程度も離れています。
そういったことからして3800/1A-010は、結構な回復状態にあるノーチラスだといえるかと思います。