筆者が個人的に好きなパテックフィリップが5055でありますが、WGモデルだけは文字盤が2色展開されていました。
5055には、YGの5055J-001とRGの5055R-001、そしてWGモデルがあるのですが、当初WGには黒文字盤が採用。しかし2003年頃に黒文字盤は生産終了となり、代わりに白文字盤の5055G-010が登場したのです。
5055系は、2005年頃に廃盤となっているため、白文字盤WGの5055G-010は生産期間が2年程度と短い傾向があります。
パテックフィリップでは、ノーチラスの3712/1A-001が、わずか1年の生産期間ということから中古相場が高値という傾向がありますが、この5055G-010についてはそういった評価がなされていない様子。
5055G-010の現在水準は約360万円となっているのですが、これは他の5055と比べて特に高値ではありません。
本記事で参考とした中古腕時計
|
|
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年1月 の安値 |
2025年8月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
|
パテックフィリップ
コンプリケーション 5055G-010 |
中古 | 4年 7ヶ月 |
¥2,588,000 | ¥3,608,000 | 1,020,000 | 139.41% |
この5055G-010は、生産期間が短いモデルだけあって、あまり中古市場に出てこないのですが、前回お伝えした2021年1月時点で約258万円となっていました。
それに対して現在水準は約360万円ですから、この4年7ヶ月間で100万円以上の上昇をしたといえます。
しかし、そういった動きは他の5055も同様。
むしろ、この白文字盤の5055G-010は、他の5055よりも伸びていないといえ、現在水準は5055系の中で最も安価であります。
現在、RGの5055R-001は約457万円、WG黒文字盤の5055G-001は378万円。それに対して、この5055G-010は約360万円であります。
生産期間が1年というノーチラスの3712/1A-001は、見た目がほぼ同様の5712/1A-001に対して、以前からだいぶ高値といった水準。
2025年現在、ノーチラス相場は5712等各人気モデルがいずれも1500万円前後といった傾向がありますが、3712/1Aについては2000万円近い水準となっており、明らかに高値だといえます。
その一方で、「生産期間が2年程度」という5055G-010は、他の5055よりも安価で購入可能であるわけですから、検討する価値ある1本だと思います。