近頃、K18の中で、最も中古相場が安価となっているのがWGだといえます。
2010年代中盤といった時期まで、WGはYGよりも相場が高い傾向だったのが、2018年頃からYGよりも安価となる様子が見られるようになり、今ではすっかり、「最も安価なK18」となっている印象があります。
同じモデルで、各K18がラインナップされている場合、WGは特に安価といった傾向が珍しくなく、例えばロレックスのヨットマスター2では、現在YGが560万円台となっている一方、WGは450万円台。
同じ時期にデビューした両者ですが、相場はYGのほうが100万円以上も高値となっているわけです。
しかし、そういったWGにおいて“高値”となっているモデルが存在。
それが、ロレックス5桁に相当するような、「WGのラインナップや個体数が少ない」といった世代のWGモデルであります。
例えば、ロレックスの場合、オイスタークォーツのWGモデルは数が少なく、以前からデイデイト19019が特に高値といった傾向。
そして、パテックフィリップのカラトラバ3796でもまた、そういった現象が見られ、WGの3796G-001は現在300万円台に達している様子があるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2022年8月 の安値 |
2025年10月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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パテックフィリップ
カラトラバ 3796G-001 |
中古 | 3年 2ヶ月 |
¥2,039,400 | ¥3,000,000 | 960,600 | 147.10% |
この3796G-001は、2022年頃まで200万円前後という相場だったわけですが、現在では300万円に到達しています。
3796といえば、96系の2世代目(1982年デビュー)にあたり、ロレックス6桁世代に相当する5196(2004年デビュー)よりも安価という印象があります。
しかしながら、この3796G-001は、現在どの5196(K18モデル)よりも高値という状態。
各K18の3796と5196の相場は以下の通りです。
YG
3796J(3796D含む) 1,870,000円~
5196J-001 2,850,000円~
RG
3796R 1,998,000円~
5196R-001 2,698,000円~
WG
3796G 3,000,000円~
5196G-001 2,935,500円~
YGとRGの相場を見ると、3796よりも明らかに5196が高値となっているわけですが、WGの場合は3796のほうが高値となっているのです。
なお、5196を見た場合でも、不思議とWGが評価されている傾向があり、高い順に「WG⇒YG⇒RG」といった状態。近頃のK18といえば、RGが最も高く、WGが最も安価という印象がありますが、5196は真逆というのも興味深いといえます。
そして、そういった状態のWGの5196Gをもってしても、3796Gの相場が上回っているというのもまた凄いと思えるわけで、こういった世代のWGモデルは、はやり高く評価される傾向があるのだと再確認できた事例だといえるでしょう。