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現在相場考察

約2年前に対して150万円近い上昇、年次カレンダー&クロノグラフ5960P-001

2025年6月26日更新
パテックフィリップのコンプリケーション5960P-001について斉藤由貴生が執筆。本記事では2023年5月の安値と2025年6月の安値を比較し現在相場を考察。この2年1ヶ月での変動は149万1000円の値上がりだった。

年次カレンダー&クロノグラフ 5960P-001についての考察(2025年6月)

5960といえば、ステンレスブレスレットの5960/1A-001の印象が強いですが、このシリーズで最初に登場したのが、プラチナモデルであります。

ステンレスは2014年登場ですが、5960自体の登場は2006年。その際出たのが、この5960P-001であります。

年次カレンダーは1996年デビュー。ただ、その頃のクロノグラフはレマニアベースのムーブメントを使用していたため、パテック独自のクロノグラフムーブメントはなかったといえます。

それが、2006年に「年次カレンダーとクロノグラフ機構のダブル」という内容で5960が出たわけですから、大注目となったことでしょう。

まして2014年には、ステンレスブレスレット版が出たわけですから、5960系は何かと「時計ファン目線でインパクトの強い存在」だったといえます。

しかしながら、2017年頃からノーチラスが大人気モデルとなったためか、このところ5960系に対する注目度は前よりも弱まっているといえます。

それを象徴するかのように、近頃5960/1A-001相場は「下落⇒下落」となっており、全体的にあまり元気がないといった印象を持ちます。

また、2022年8月時点で5960/1A-001は、この5960P-001と同水準。プラチナモデルがSSブレスレットと同水準というのは、びっくりするぐらい安価だったといえます。

そんな5960でありますが、プラチナの5960P-001の近頃の動きはどうなっているでしょう。

先のように、SSブレスレットの5960/1A-001については、2022年から現在までにかけて「値下がりに次ぐ値下がり」という様子があります。

しかしながら、プラチナの5960P-001については、2023年水準よりも現在のほうが高値といった状態。

5960P-001は、2023年5月において約675万円となっていたのですが、現在では825万円。約2年前に対して、150万円近い上昇となっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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パテック・フィリップ PATEK PHILIPPE アニュアルカレンダー 5960P-001 中古 メンズ 腕時計

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2023年5月
の安値
2025年6月
の安値
変動額 残価率
パテックフィリップ
年次カレンダー&クロノグラフ
5960P-001
中古 2年
1ヶ月
¥6,759,000 ¥8,250,000 1,491,000 122.06%

ステンレスの5960/1A-001は、2022年以降値下がりが継続。2023年12月には約790万円、2024年4月には約754万円、今年3月には671万円といった水準になってしまっています。

ちなみに現在ボトム価格は約598万円と、さらなる下落となっている状態でもあります。

その一方で、この5960P-001については上昇している様子。

2022年夏といった時期においては同じ水準となっていた両者ですが、2023年以降、ステンレスは下落した反面、プラチナは上昇となった結果、今ではプラチナの5960P-001は、ステンレスよりも約236万円高い状態となっているのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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