5960といえば、ステンレスブレスレットの5960/1A-001の印象が強いですが、このシリーズで最初に登場したのが、プラチナモデルであります。
ステンレスは2014年登場ですが、5960自体の登場は2006年。その際出たのが、この5960P-001であります。
年次カレンダーは1996年デビュー。ただ、その頃のクロノグラフはレマニアベースのムーブメントを使用していたため、パテック独自のクロノグラフムーブメントはなかったといえます。
それが、2006年に「年次カレンダーとクロノグラフ機構のダブル」という内容で5960が出たわけですから、大注目となったことでしょう。
まして2014年には、ステンレスブレスレット版が出たわけですから、5960系は何かと「時計ファン目線でインパクトの強い存在」だったといえます。
しかしながら、2017年頃からノーチラスが大人気モデルとなったためか、このところ5960系に対する注目度は前よりも弱まっているといえます。
それを象徴するかのように、近頃5960/1A-001相場は「下落⇒下落」となっており、全体的にあまり元気がないといった印象を持ちます。
また、2022年8月時点で5960/1A-001は、この5960P-001と同水準。プラチナモデルがSSブレスレットと同水準というのは、びっくりするぐらい安価だったといえます。
そんな5960でありますが、プラチナの5960P-001の近頃の動きはどうなっているでしょう。
先のように、SSブレスレットの5960/1A-001については、2022年から現在までにかけて「値下がりに次ぐ値下がり」という様子があります。
しかしながら、プラチナの5960P-001については、2023年水準よりも現在のほうが高値といった状態。
5960P-001は、2023年5月において約675万円となっていたのですが、現在では825万円。約2年前に対して、150万円近い上昇となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2023年5月 の安値 |
2025年6月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
年次カレンダー&クロノグラフ 5960P-001 |
中古 | 2年 1ヶ月 |
¥6,759,000 | ¥8,250,000 | 1,491,000 | 122.06% |
ステンレスの5960/1A-001は、2022年以降値下がりが継続。2023年12月には約790万円、2024年4月には約754万円、今年3月には671万円といった水準になってしまっています。
ちなみに現在ボトム価格は約598万円と、さらなる下落となっている状態でもあります。
その一方で、この5960P-001については上昇している様子。
2022年夏といった時期においては同じ水準となっていた両者ですが、2023年以降、ステンレスは下落した反面、プラチナは上昇となった結果、今ではプラチナの5960P-001は、ステンレスよりも約236万円高い状態となっているのです。