2018年から2022年にかけて、300万円以上という価格帯に位置したPAM00105。
これは、ルミノールクロノのAMGコラボモデルで、中でもWGの最上級モデルであります。
2003年までのルミノールクロノにはエルプリメロベースのムーブメントが搭載されていましたが、この105番となるとフレデリックピゲ。
裏蓋からムーブメントを見ると、ローターの形がいかにも「フレデリックピゲ」だと分かります。
この世代のパネライは、最上級ドレスウォッチがラジオミール、スポーツ系の最上級がルミノールクロノといった構成でしたが、どちらも「通常モデル」にはゼニスベースのムーブメントを使用していました。
それが、限定の超豪華モデルとなるとフレデリックピゲだったのですが、ルミノールクロノの豪華限定モデルはこの105番ぐらいしかないため、「フレデリックピゲ搭載」ということ自体が珍しいといえるのです。
また、AMGコラボモデルにはチタンSSの108番が存在しますが、そちらも以前から高値。108番については、レギュラーモデルの72番と内容が変わらないわけですが、時期によっては72番の倍といえるほどの相場となっていることも珍しくありません。
ですから、105番はWGフレデリックピゲという“豪華さ”とAMGモデルという“人気要素”ゆえに、2018年から長らく300万円以上という価格帯に位置していたのでしょう。
しかしながら、105番は2024年から不思議と値下がり傾向となり、相場は300万円割れといった状態になってしまっています。
また、前回お伝えした2024年9月時点では約186万円と、200万円を割ってしまっていたのです。
そして、現在水準は約171万円といった状態になっており、105番はさらに安くなっているといえる状態であります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2024年9月 の安値 |
2025年7月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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オフィチーネパネライ
ルミノールクロノ PAM00105 |
中古 | 0年 10ヶ月 |
¥1,864,500 | ¥1,713,800 | -150,700 | 91.92% |
パネライといえば、『2017年頃から値動きが停滞⇒2023年頃から上昇傾向』という事例をよく見ますが、この105番の場合は、そういったこととは真逆の動きをしているといえます。
105番は2018年2月時点で約321万円といった水準でしたが、2019年から2022年にかけても同じような価格帯となっていました。
それが現在、約171万円で購入可能となっているわけですから、いかに安くなってしまったかが分かります。
ちなみに、2018年2月においてパテックフィリップアクアノートの5167/1A-001は約246万円と、この105番より100万円安といった水準でしたが、現在では858万円となっています。
そういった比較をすると、105番がいかに安くなっているかということがより具体的に分かるかと思います。