5桁以降のロレックスの場合、メンテナンス記録が時計本体の価値に与える影響は微々たるものですが、4桁リファレンスの通称“アンティークモデル”の場合、それは異なります。
アンティークモデルの場合、細かい仕様違いが多かったりパーツの一部にニセモノが使われていたりするため、本物かどうかの判定が難しいケースがあります。
よって、日本ロレックスの正規メンテナンスを受けたというのがその個体の「本物証明」として価値を生み出すのです。
ですから、オーバーホールの記録がたとえ10年以上前であっても、それが価値のひとつになるのが4桁リファレンスの特徴です。
ただ1680の場合、今でもメンテナンス受付をしてくれるということは、本物証明いう側面ではなく、他の価値も生み出していると思います。
それは、防水性能の保証です。
腕時計の場合、キチンと動いていても、防水性能に期待している人はあまりいません。
例えば、300m防水の時計であったとしても、本当にその性能が出ているかはかなり疑わしく、海にでも付けて行こうと思ったら、事前にメーカーにて防水性能をチェックしてもらいたいぐらいだと思います。
そして、1680のメンテナンスをしてくれるということは、200m防水のチェックまでしてくれるということになります。
ということは、こんなにアンティークな見た目のモデルでも200m防水の性能がバッチリあるということ。
これを付けて海やプールに行ってもおそらく大丈夫ということになります。
これ、オーナーとしてかなり所有満足感が高い要素になるでしょう。
防水性能が担保されるということは、この時計の人気度には影響を及ぼさないかもしれません。
というのもいつロレックスが1680のメンテナンス受付を終了するかは不明であり、メンテナンス受付が終了されてしまったら、メンテナンス記録は本物証明にしか使えなくなってしまいます。
しかし、もしもまだまだ1680がメンテナンス受付してもらえるのであれば、今年の夏は1680を付けてビーチで泳ぐなんてリッチなことができるのです。
こんなにアンティークな時計を付けて海に行くなんてことは、なかなかできないことだと思います。
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