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伝統を破った、ブルガリブルガリクロノグラフBB38SLCH

このクロノグラフの誕生をきっかけに、ブルガリブルガリは3針モデルにも38mmが登場。

そしてその後、ブルガリブルガリは新しくなり、ジェンタ氏がデザインしたものと遠い存在へなっていったのです。

ブルガリブルガリクロノグラフでよく見かけるのはブレスレットモデルですが、2000年に出たこのモデルには革ベルト仕様も存在。

その革ベルトは、33mmモデルと同じ素材です。

また、ケースは38mmに拡大されたといっても33mmのデザインを踏襲しています。

そのため、この革ベルトモデルは、近代的な要素と伝統的な要素の2つが合わさっています。

これまでケースサイズについて述べてきましたが、この時計こそ、ブルガリブルガリとして初のクロノグラフ

この時計が出るまで、ブルガリはフォーマルタイプの時計とスポーツタイプの時計について明白な区別を設けていました。

そのため、クロノグラフが採用されるのはスポーツタイプのみ。

しかし、このブルガリブルガリクロノグラフの誕生より、フォーマルとスポーツの区別はなくなります。

さらに、“スポーツ”が「ディアゴノ」という名称に変わったりしたため、この頃よりブルガリ腕時計の全体像は把握するのが困難なものとなってしまいました。

かつては、ロレックスと新品実勢価格が同じで、立派なライバルとして迷われる存在だったブルガリ

そんなブルガリは今では、2009年という安い時期と比べても値下がり傾向という評価なのです。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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