腕時計投資新聞

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自社ムーブメントを前面に押し出した時計、カルティエ『カリブル ドゥ カルティエ』

2010年にデビューしたこのカリブルドゥカルティエですが、翌年2011年頃における新品実勢価格は49.5万円程度。

その頃といえば、腕時計が全体的にかなり安い時期ですが、それはあくまで中古相場でのこと。

中古相場がかつて無いほど安くなっている状況の中、新作として登場する新品の時計は高くなっていました。

この49.5万円という額が2011年頃においてどのぐらいの水準に位置していたか、ということについては同じ時期にデビューしたロレックスの新品実勢価格を見ると分かりやすいでしょう。

カリブルドゥカルティエと同じ2010年に新型となったのは、エクスプローラ214270とサブマリーナ116610LN

当時それらは、

  • エクスプローラ214270=44.5万円程度
  • 116610LN=57.9万円程度

という状況。

ですから、カリブルドゥカルティエの革ベルトモデルはエクスプローラとサブマリーナの間に位置したモデルです。

ちなみに、当時の中古相場においてエクスプローラ11427023万円程度カリブルドゥカルティエに相当するロードスター25万円程度という感じです。

なお、2011年当時、「高くなった」と感じた新品の腕時計価格ですが、その頃サブマリーナもしくはエクスプローラを買っていたならば、現在「新品で買っても値上がり状態」という現象が起きています。

一方、このカリブルドゥカルティエの場合、2011年の新品相場と比較しても2014年の中古相場と比較しても値下がり状態です。

自社ムーブメントを売りにするのではなく、パシャのように歴史と伝統あるモデルに対し、ジャガールクルト製ムーブメントを搭載するといったほうが、リシュモングループとしての優位性と独自性を活かすことができ、ユーザーからしてもグッと来る時計となりそうだと感じます。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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