このモデル、見た目の印象はGMTアラーム(PAM00098)に似ています。
98番はラジオミールが高級モデルだった時代に登場したモデルですし、アラームという機能が付いています。一方このPAM00242は、ラジオミールが高級モデルでなくなった2006年に登場し、さらにアラームが無いため、98番のコストカット版にも見えてしまう可能性があるのです。
しかし、ムーブメントはジャガールクルトベースであり、実は98番に対してのコストカット版ではありません。
ジャガールクルトムーブメントを搭載しているのに裏スケ仕様ではなく、その点からも高級感を感じる取ることができないのが、このモデルをより分かりづらくさせています。
ましてこのモデル、2006年に登場してその翌年には生産されていないため、たった1年しか作られていないというモデル。
通常、このように短期で生産終了というのは、レア感を感じさせる要素となります。それは、パネライでも同様で、2年しか製造されていないPAM00069などは、世界中でレアと言われています。
では、なぜ1年間しか製造されていない242番がレアとされていないかというと、だれも気づいていないからでしょう。
242番が登場した2006年頃は、パネライのラインナップが新しくなった時期で、それまでのパネライファンからは「ラインナップが増えた」という印象にも写ったと思います。
よって、この242番は生産期間が短いにもかかわらず、それがかえって“埋もれる要素”となってしまい、あまり注目されず、JLCムーブメント搭載モデルとしては、かなり安く買えるという存在となっているのです。
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