この時計、特別なパテックフィリップであるのにもかかわらず、現在相場は他のプラチナ製シンプルモデルと大差ありません。
実際、5196Pや5107Pの現在価格を見て分かる通り、どれも300万円前後という水準です。
また、値動きも腕時計が全体的に安かった2011年から大きく変わっておらず、この数年において長らく200万円台後半という相場となっています。
2011年は現在400万円以上のノーチラス5711/1Aや250万円以上のアクアノート5167/1Aが150万円以下で買えた時代。
その時代から相場が28万円しか変わっていないという5098Pは、意外とお得感がある存在なのです。
では人気がないのかと思いきや、最近300万円前後の個体がいくつか売れていることから、そんなことは無い模様です。
実際これだけ気合の入ったモデルかつ、歴史的にも重要な存在ですから、不人気要素を感じません。
この時計、後にローズゴールドモデルが追加されましたが、デビュー当初はプラチナだけのラインナップだったということからも、「特別なモデル」というという印象です。
そして今となっては、プラチナ、ローズゴールドどちらも生産終了。
これだけ特別なモデルですから、今後コレクターズアイテムとなっても不思議ではありません。
よって現在300万円前後の選択肢としては、とても良いと感じます。
とはいえこの時計、コレクターズアイテムというキャラクターにふさわしい一方、装着していたらパテックフィリップとは違う時計だと思われる可能性が高そうです。以前ロールスロイスを買ったのに半値以下のアメ車と間違われて、落ち込んでいた人を見たことがありますが、それに近い感覚というのは使う際にフラストレーションがたまるポイントとなるかもしれません。
とはいえ、そんなことは関係ないぐらいこの時計には良い要素が満載で、その濃いキャラクター性によりフラストレーションも吹っ飛んでしまうかと思います。
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