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フチありの評価、ロレックスGMTマスター16750

16750には、「フチあり」「フチなし」があり、さらにそれより古い1675という存在もあります。

これらにおいて、「フチなし」のほうが高く、4桁のほうがより高いという傾向があるといえます。

けれども、先のように、2000年前後といった時代において4桁リファレンスの1675でも高い注目度とはなっておらず、同じ機械を搭載するエクスプローラー21655が当時から80万円台で売られていたにもかかわらず、167520万円台という評価だったのです。

1655は、現在、220万円以上という水準であるため、この16750より高い価格帯に位置することに違いはありません。

また、1675の現在ボトム価格は約139万円という水準であるため、1675と比較しても1655が高いことに変わりはありません。

そうすると、この167501675はどの程度優秀なのか、やや説明が難しいということになります。

GMTマスターシリーズは、5桁や6桁においてスポーツロレックスの中で相対的に高いという価格帯に位置する一方、4桁リファレンスの場合は6542を除くとそうではありません。

ただ、GMTマスターシリーズというくくりで見ると、1657016700より10万円以上高く、値動きもしていることから優秀という評価になります。

5桁モデルの場合、かつてはスポーツロレックスの中で安い価格帯に位置していたのが、現在では高い価格帯となっているなど、その序列に変化が生じています。その一方、4桁リファレンスとなると、GMTマスターの立ち位置は相変わらず高い価格帯ではありません。

もちろん、4桁の場合、その価格帯は100万円以上という水準であるため、決して安くはないのですが、4桁ロレックス価格序列の面から判断すると、GMTマスターの立ち位置は2000年前後という時代から大きく変わっていないともいえます。

GMTマスターシリーズの1670016710と比較という視点だと、16750の現在価格は優秀かつ自然な値動きという感想になります。

その一方で、いわゆるアンティークに該当するモデルの価格序列から判断すると、5桁ほどの優秀さを感じられないともいえます。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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