2017年から2018年夏頃までにかけて、目立った値動きをした時計といえば、3針の青文字盤ノーチラスですが、500万円台となってからは目立った値動きをせず、停滞気味ともいえる様子です。
その一方で、クロノグラフや年次カレンダーなどコンプリケーションモデルは値動きしており、今でも目立つ値動きとなっている存在があります。
その1つといえるのが、5712/1Aという存在。
5712/1Aといえば、ノーチラス初のコンプリケーションとしてデビューした3712/1Aの後継モデルで、ほぼ同じ見た目であることから「初のコンプリケーション」という印象が強いモデルです。
コンプリケーションは3針より高級な存在であり、5712/1Aも当然、3針の5711/1Aより高い価格帯に位置していました。けれども、2018年夏前までは5711/1Aが目立った値動きをしていたことから、一時は5711より5712のほうが安く、「3針よりもコンプリケーションが安い」という状況となっていたのです。
そんな5712/1Aという存在ですが、2018年9月には、再度5711/1Aより高くなるという状況に戻っています。
ただ、当時は両者とも500万円台という水準で、驚くほど大きな差は無かった様子です。
しかし、それから約2ヶ月経った今、5712/1Aは20万円以上上昇し、ついに600万円台という水準に到達。3針に対して価格差をつけた状態となっています。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年9月 の安値(楽天) |
2018年11月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
ノーチラス 5712/1A-001 |
中古 | 0年 2ヶ月 |
¥5,964,000 | ¥6,182,719 | 218,719 | 103.67% |
これまで、「2ヶ月で20万円以上」というように目立った値動きをするのは、3針である5711/1A青文字盤で、それに合わせるように5712/1Aが値動きしていたという印象があり、5712の値動きは5711より目立つということはあまりありませんでした。
5711/1Aの値動きが停滞気味である今において、5712/1Aは2ヶ月で20万円以上という動きとなっているため、目立った値動きといえる状況であるといえます。
本来3針より高級かつ高価なモデルでありながら、これまで、3針5711/1Aより安いこともあったぐらい目立なかった5712/1Aという存在。
しかし、今となっては5711/1Aよりも目立った値動きをしており、コンプリケーションの強さを見せつけられたともいえる様子です。
デイトナの場合でも、16520が停滞気味となっていた時期において、YGなどが値動きしていたということがありましたが、目立った値動きをしていたモデルが停滞気味の場合、それより豪華なモデルが値動きするということがあるのかもしれません。