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コンプリケーションとの親和性、アクアノート5164A-001

かつて、アクアノートの人気モデルといえばブレスレットタイプでしたが、そのようなポジションが、今はトラベルタイムに変化したと感じます。

ラバーベルトという要素は、パテックフィリップの中ではアクアノートのみとなっているため、ブレスレットを選ぶならノーチラス、ラバーベルトならアクアノートという需要の棲み分けができているのかもしれません。

アクアノートのラバーベルトは、とてもつけ心地が良く、日常使いにとても良いと感じますが、3針だと物足りないと感じる人もいる様子です。

ジェラルドジェンタがデザインしたノーチラスの場合、シンプルな文字盤の評判が高いといえますが、アクアノートの場合はこのトラベルタイムのように煩瑣な文字盤の親和性が高いのかもしれません。

両方持っていた筆者としては、現行モデルというくくりで選択する場合、ノーチラス5711/1Aアクアノート5164Aの2本が欲しいという思考になるのは、よく理解できます。

ノーチラスの場合、コンプリケーションより3針のほうが人気がある傾向があり、一時はコンプリケーションより3針のほうが高くなったこともあるぐらい、3針の人気が高いといえます。

その一方で、アクアノートの場合は、3針ブレスレットの5167/1Aに対し、このトラベルタイムは100万円以上高い水準となっているのです。

この数ヶ月、ノーチラスコンプリケーションは、3針よりも値動きしている傾向ですが、それでも100万円の差はありません。(5711/1A青と5712/1A5726/1Aなどの比較において)

ですから、『アクアノート×コンプリケーション』という組み合わせは、ノーチラスより人気だといえます。

ブレスレット同士の比較だと、ノーチラスとずいぶん価格差がある印象のアクアノートですが、この5164Aに関しては、それほど価格帯が離れているという印象がなく、この数ヶ月に関しては差が狭まっている状況となっています。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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