かつてのGMTマスターというとスポロレの中で最も不人気モデル。当然、スポロレの中で最も安いエクスプローラよりも安く、最安値という不名誉な価格のスポロレだったのです。
当時のステンレスのランナップは、
の3種類。
一番人気は黒ベゼルで、最も不人気なのは青赤ベゼルでした。
人気に差があるため、実勢価格も差がある状況。高いのは黒ベゼルだったため、「青赤ベゼルを黒に塗ってしまおうか」と考えている人もいたほど。
それが2007年からは「黒ベゼル」のみのラインナップへと変化。すると、それまでとは逆に青赤ベゼルが最も人気モデルとなってしまったのです。例えば、定価34万円のエクスプローラが40万円以上した頃、新品33万円ほどで売られていた16710の青赤ベゼルは、中古で60万円以上という相場まで上昇しています。
10年前では不人気だった“色付きベゼル”が今では、「ありがたい」モデルへと変化したのです。
しかも、GMTマスターの象徴的色合いである「赤青ベゼル」は2014年、ステンレススチールでのラインナップをやめて、ホワイトゴールド専用の色となってしまいました。
相場も300万円と一気に次元の違う時計に変化。
さて、そんな黒青ベゼルのGMTマスター、2013年にデビューしてから今に至るまで価格が安定しています。
ヨットマスターロレジウムなどもそうですが、通常デビューから3年もすると徐々に値下がり傾向になるロレックスの新作。
それが116710BLNRの場合、2014年に若干値下がりしたものの現在、中古でも“定価超え”の状況となっています。
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