この時計、独特な形状だけでなく、イエローゴールド、ピンクゴールド、ホワイトゴールドの3色コンビというとっても凝った内容。
そんなに需要がある時計ではないので110万円で買いたいという人がいるかどうかは不明ですが、2008年4月の最安はなんと30.3万円!
その頃買っていれば、2014年に約64万円の利益を出すことが可能でした!
ちなみに、スネーク、映画「ロッキー4」の中でランボーがエイドリアンにプレゼントしています。
90年代後半あたりのブルガリって、こういう独創的かつ非常に凝った素晴らしい女性モノの腕時計コレクションが多々ありました。
そういうコレクションは宝飾メーカーにしか作れない“いかにも宝飾”という高級モデル。
その一方で、「アルミニウム」というカジュアルモデルで時計業界に新たな風をふかしたりしていました。
そういう絶妙なバランスが「ブルガリ」というブランドの魅力を最大限に引き出していたわけで、『欲しい』という時計がラインナップされているだけではなくブランドの印象も良かったのです。
それが、2000年台に入ってからは、ドンキホーテ御用達な時計のイメージに。
それは、ドンキホーテで売られた、という事実よりも、ドンキホーテの商品ケースに合うようにデザインされたのではないか、と勘ぐりたくなるぐらいギラギラとした方向性になっていってしまったのです。
しかも、凝った女性モノはどんどん生産終了に。。
よって、ブルガリを付けている人は、「D&G」とか大きくプリントされたTシャツを着ている金髪のニーチャンになってしまったわけです。
さらに、そういうニーチャンもブルガリを“卒業”してしまい、ブルガリには金髪ニーチャンのイメージだけが残されました。
近年、LVMHグループとなったブルガリは時計のラインナップを積極的にテコ入れしていますが、他の時計メーカーと同じく男性用メインで考えているようです。
ブルガリには“独創的な女性モノ”と“宝飾メーカー”という資産があるのですから、それをうまくブランディングに活用してほしいですね。
そうやってうまくバランスをとってこそ、ユーザーから「欲しい」と思われるのだと思います。
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