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現在相場考察

ブルガリアルミニウムに対抗した時計、カルティエ ヴァンテアン オートスカフ

2015年8月15日更新
カルティエのについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2012年12月の最安値(ヤフオク)と2015年8月の最安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この2年8ヶ月での変動は5万4200円の値上がりだった。

マスト21 オートスカフについての考察(2015年8月)

1998年にデビューし時計業界にかなりのインパクトをもたらしたブルガリアルミニウム

今も昔も、そのブランドの中において安価な価格帯のモデルにあれほどの力を入れるというのはあまりないことです。

そんなブルガリアルミニウムは様々なメーカーにデザイン的にも、商品コンセプトとしても影響をもたらしたのです。

そして、カルティエアルミニウムに対抗した時計こそ、このオートスカフなのです。

カルティエ(現在参考の腕時計がありません)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2012年12月
の最安値(ヤフオク)
2015年8月
の最安値(楽天)
変動額 残価率
カルティエ
マスト21 オートスカフ
中古 2年
8ヶ月
¥35,600 ¥89,800 54,200 252.25%

オートスカフ」が「クロノスカフ」とともにデビューしたのが2000年。ブルガリアルミニウムのように「アルミニウム」というカテゴリを新設したのではなく、「マスト」シリーズの中の新世代モデルとして登場したのです。

オートスカフ 自動巻 3針
クロノスカフ クオーツ クロノグラフ

というシンプルなラインナップでしたが、当時の時計愛好家ならだれしもすぐに「あ、アルミニウムカルティエ版ね」と理解できたでしょう。

そして、安価な価格ということもありアルミニウムももっているような時計コレクターは”衝動買い”状態でこのヴァンテアンオートスカフ、もしくはクロノスカフを購入していた姿が目につきました。

しかし、オートスカフクロノスカフを装着している人を街中で見たのも2000年から1、2年ぐらいのこと。並行輸入ショップでも2005年ごろには見かけることがなくなっていました。

よって、最近では存在すら知られていない可能性もあるのです。

今も昔もカルティエブルガリより若干流通価格が高めですが、当時も今の中古相場もその例にもれません。

しかし、売れなかったため流通量が少ないことと、現在では知名度が無いということから中古相場はけっこうなばらつきが生じています。

上記のように2012年12月にはブルガリアルミニウムより安い約35000で購入することができましたが、現在ではアルミニウムより高い89800円が中古最安値です。

このヴァンテアンオートスカフ/クロノスカフ3万円台で見つけたら即買っても良い時計だと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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