2019年7月の925万円をピークとして、その後は値下がりが続いているノーチラス5712/1A。
2019年夏といえば、多くの腕時計が値下がりトレンドとなりましたが、この5712/1Aの下落幅は大きく、7月⇒8月の1ヶ月で105万円という値下がりとなっていました。
5712/1Aは2019年8月時点で値下がりしていましたが、これはノーチラスとしては、他のモデルに先駆けたタイミングでの下落だったといえます。
そしてその後も値下がりは止まらず、8月⇒11月でも約77万円といった下落でした。
2019年11月といえば、人気モデルの多くが「値下がりが落ち着いた」といった時期でしたが、そういった中でもこの5712/1Aは下落し続けていたのです。
ただ、11月以降は目立った値動きを見せず、5712/1Aもやっと「値下がりが落ち着いた」といった様子を見せていたといえます。
しかし、そんな5712/1Aは、今回また下落傾向となってしまっています。
今回の下落トレンドといえば、新型コロナによる影響だと思われますが、そういったことが影響して値下がりとなってしまっているのでしょう。
とはいうものの、今回の下落幅は以前よりも小さくなっており、2019年11月⇒2020年4月の5ヶ月で約30万円の値下がりにとどまっている様子です。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年11月 の安値 |
2020年4月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
|
パテックフィリップ
ノーチラス 5712/1A-001 |
中古 | 0年 5ヶ月 |
¥7,425,000 | ¥7,124,700 | -300,300 | 95.96% |
5712/1Aは2018年11月の段階で約618万円という水準だったのですが、2019年になると一気に上昇したという経緯があります。
最初に目立った上昇となったのは4月ですが、その際この5712/1Aは約734万円となっていました。
そして、7月に925万円となったのですが、それが冒頭でお伝えしたピーク水準。その後は値下がりしています。
2019年7月以降の値下がりは、一度に100万円、70万円といった規模であるため、この5712/1Aは随分な下落といった印象があるかもしれません。
しかしながら、そういった下落を何度も経験したにも関わらず、実は現在水準をもってしても、5712/1Aは2018年11月を大きく上回る水準であるのです。
現在、多くの人気モデルが2018年並の水準になるなか、派手な下落を何度もしている5712/1Aは、実は2018年水準とはなっていないのです。
これまでの5712/1Aの動きを見ると、2019年上半期にド派手な上昇をした後、その後少しずつ下落したといえるでしょう。
ですから、一度に100万円単位の下落となった2019年8月からの値下がりは、実は5712/1Aにとっては「派手な下落」ではなかったといえます。
なお、現在水準の約712万円ですが、これは5711/1A-010の698万円というボトム価格と10万円弱の価格差となっています。
5711と5712の価格差ですが、2017年頃では5712のほうが“安かった”ものの、2019年からは5712のほうが“だいぶ高い”といった様子がありました。
けれども今ではその差は10万円弱といった程度であるため、再度狭まっている状況です。