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現在相場考察

異例さがない値動き、ミルガウス116400GV黒文字盤

2020年5月14日更新
ロレックスのミルガウス116400GVについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2019年11月の安値と2020年5月の安値を比較し現在相場を考察。この6ヶ月での変動は4万6200円の値下がりだった。

ミルガウス 黒文字盤 116400GVについての考察(2020年5月)

ミルガウス116400GVは、2007年のデビュー時はデイトナを凌ぐほどのプレミア価格となったものの、最近の印象ではあまり値動きしないモデルというイメージがあるといえます。

とはいえ、その相場はじわじわと上昇。2017年の段階で50万円台中盤だったのが、2019年11月には70万円台後半となっているのです。

そんなミルガウス116400GVですが、この1年の様子は他のモデルとは異なる値動きを見せているといえます。

特に印象深いのが、2019年夏頃の様子であるのですが、当時多くの腕時計が値下がりしていた中、この116400GV黒文字盤については値下がりすることなく、むしろ上昇していた様子があります。

とはいっても、2019年夏以前において116400GV黒文字盤はあまり値動きしていなかったため、目立って優秀という様子ではなかったのですが、それでも他のモデルが値下がりする中において上昇していたというのは凄いでしょう。

116400GV黒文字盤は、2018年8月の段階で約71万円だったのが、2019年9月には約74万円となり、同年11月には77万円となったのです。

2018年に70万円台となった際、そのインパクトは大きかった反面、その後はあまり目立った動きをしていなかったといえますが、他の腕時計が値下がりしていた2019年夏ごろから値上がり傾向となっているのが、近年の116400GVらしい“あまのじゃくな値動き”だといえます。

さて、そんな116400GV黒文字盤ですが、新型コロナによる値下がりトレンドな今どういった様子になっているのでしょう。

もしも今でも“あまのじゃく”なのであれば、今のご時世に『目立った上昇』となっている姿を期待してしまうところです。

しかし、残念ながらそうはなっていない様子。現在、116400GV他のモデル同様値下がりしてしまっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2019年11月
の安値
2020年5月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
ミルガウス
黒文字盤
116400GV
中古 0年
6ヶ月
¥770,000 ¥723,800 -46,200 94.00%

この116400GVの下落幅を見ると、歩幅な値下がりと感じてしまいますが、現在水準はどの時期と同じかというと、2018年8月もしくは2019年9月となるでしょう。

このようなことから116400GVは、2018年8月に70万円台となって以降あまり大きな値動きをしてこなかったともいえます。

とはいえ、2019年11月の77万円という水準は、それまでのミルガウスの印象からすると高くなったと感じたわけですが、4万円程度の値下がりで2018年8月水準並になってしまうという点も認めなくてはなりません。

そういった意味では、116400GVの現在水準は、これまでのような異例さがないため、どう評価するかが難しいといえます。

ちなみに、今最も興味深い感じるミルガウスは、この116400GVではなく116400白文字盤です。

白文字盤といえば、長らく6桁ミルガウスの中で最も安いという印象でしたが、現在の中古ボトム価格はなんと約74万円。現在、116400GV黒文字盤よりも高いのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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