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玄人向きのパテック、ゴールデンエリプス(3548)

現行モデルとはいえ、ノーチラスのようにサイズ変更などきちんとした近代化がなされていますが、ノーチラスと比べるとだいぶ変化の差が無いように感じられるのがこのエリプス。

ちなみに、パテックフィリップ公式ホームページでは「エリプス」と表示されていますが、「イリプス」派のほうが多数な模様。

この時計、シンプルな2針のためクオーツかと思いきやちゃんと手巻きムーブメントを搭載しています。

でもって、文字盤の「ブルー」はパテックフィリップが得意とする独特の色合い

横27mm縦32mmと今となってはレディースサイズのように小さいですが、多くの時計ファンから人気のある96と同水準といえば価値あるように感じられます。

96もそうですが、この手の時計ってかなりマニアックな時計ファンから好かれる傾向があると思います。

どちらかというと腕時計より懐中時計が好きな人向けなのが96であったり、このエリプスなのでしょう。

しかも、そのマニアックなファンのなかでもエリプスに良さを感じることができるのはかなりの上級者だと予測できます。

上記のように、

 

  • 手巻き
  • ブルー文字盤
  • 今でもパテックが現行としている

 

等々の情報を紐解いていけば、だんだんエリプスの価値に気づいてくるのですが、一般人からするとまずイリプスの詳細について調べようという意欲はわかないでしょう。

通常、“そのブランドの中で安く売られるモノ”って何らかの不人気理由があって「なるほど」と思わせてくれるのですが、このエリプスに関しては内容を知れば知るほど安い理由に「なるほど」とは思えません

とはいえ、安い時期には30万円で購入可能なこのエリプスも今となっては50万円台。

不人気モデルとはいえ立派に20万円ほど値上がりしています。

平気で100万円とか値上がりしている他のパテックと比べると地味な値上がりですが、それでも20万円は大きいと思います。

だって、エリプスを買ってまさか20万円も値上がりするとは思わないでしょう。

ということで、かなり玄人向きのこのエリプス、今後もどういう評価となっていくか楽しみです。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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